第65回運営委員会
5月3日に「関西STS連絡会」第65回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。
■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:8団体)
_自立支援センターOSAKA(大阪市) ・NPO法人フクシライフ(泉佐野市)
_NPO法人「自立生活センターやお」(八尾市) _NPO法人「自立生活センターFREE」(吹田市)
_つばさ介護サービス(大阪市) _NPO法人「いばらき自立支援センターぽぽんがぽん」(茨木市)
・い〜そらネットワーク(大阪市) /_全国移動ネット(鬼塚)


【議 案】

■ 資料関係:

@「《国交省・阿部企画官講演》運営協反対に“喝”/全乗連ケア輸送委で苦言」(東京交通新聞2008.3.24)
福祉有償運送運営協議会の議論は地域の福祉輸送をどう支援するかの切り口で」――17日、東京市ヶ谷でケア輸送委員会(関淳一会長)が開催、国土交通省の阿部竜矢・自交局旅客課地域交通政策企画官自家用有償運送のフォローアップとタクシー事業に関し講演、「政府部内も一般マスコミもボランティア有償運送を好意的に受けとめ拡大するよう求めている。タクシー業界が運営協で反対ばかりしていると既得権益を侵されないようにやっているととられる。運営協でのやみくもな反対はやめるよう注意してほしい」とした上で、「タクシー会社ではこういうことをやっていると、できることを積極的に言って、それでもNPOが必要なのかと議論してほしい」と注文した。
 同企画官は「世の中でタクシー業界が悪者の構図を改めたい。地域の福祉輸送をどうするかという視点で運営協に臨んでほしい。NPOとタクシーがどう共存していくかを考えてほしい。本来、運営協ではそうしたことをやるべきだ。
(国交省の)フォローアップ委員会で提起していく」と述べた。
 質疑応答で長崎、埼玉、愛知各委員らが質問。「福祉輸送は費用がかかり患者さんなどの負担増になる。経費負担をどうするか、国が関与し方向性を出してほしい」と財源問題をただしたが、阿部企画官は「問題の本質に触れるが、負担問題は一行政の管轄範囲を超える。社会福祉行政として弱者負担をどうするかという問題になる。税金を取るには国民の合意がいる。国交省だけでは解決できないが、提案として受けとめる」と答えた。」

A「《国交省》有償運送、運用見直しへ/フォローアップ検討会WG/運営協など改善の声」(東京交通新聞2008.3.31)
国土交通省は24日、自家用車有償運送の現状と制度運用を総点検する「フォローアップ検討会」のワーキンググループ(WG)の初会合を開催した。自治体が主宰する運営協議会、運送の対価基準、提出書類などをめぐり改善を求める声が相次いだ。同省は移動サービスを拡大する意向をあらためて説明。今後、月1回のペースで検討を続け早い時期に登録要件など制度改正につなげる
 検討会は2006年12月設置。自治体NPOボランティアタクシー業界労使などの代表が参画、WGはメンバーを絞った構成とした。
 
国交省側から「地域の移動ニーズに応えていくことが喫緊の課題制度の運用を背景に各地で退出が起きており、全体を見直したい」との考え方が示された。
 運送対価のタクシー運賃「2分の1」基準に関し「硬直的。地域の実情によって設定できるように」「ボランティアなのに、もうけが出ているのでは。もっと安くすべき」「安すぎるので地方ではタクシーの客が奪われている」など多様な見方が示された。経費負担・財源問題についても議論した。
運営協に関しては国のガイドライン以外に独自に定める“上乗せ基準”について、「地域によってオーバールールがあるのは不公平」などの意見があり、特にNPO側からは、提出書類の多さ・煩雑さに抵抗感が示され、サービスの退出につながっているとされた。」


■ 報告ならびに今後の課題討議:

(1)大阪府6ブロックからの「回答書」(道路運送法以外の「上乗せ規制」について):

@「迎車回送料金」の扱い

【大阪市・回答】
「タクシー運賃は実車を基本としている……ことから、認めないことといたしました。」
【北摂B・回答】「福祉有償運送は予約迎車が前提で、迎車回送料金は認めていない。今後、議論していく必要があると考えている。」
【河北B・回答】「基本的に迎車が伴うものであることから認めていない。」
【中部B・回答】「利用者にわかりやすい料金設定にしていただく……迎車回送料金は認めないとしてはいますが、待機料金とあわせて協議中。」
【泉州B・回答】「徴収しないタクシー会社が多いことから、泉州ブロックでは認めておりません。」
【枚方市・回答】「特段の規制は設けておらず、適正に審査を行っている。」

A「セダン車両の使用」
【大阪市・回答】
「まだ検討を必要と判断しており、申請を受け付けないこととしております。」
【北摂B・回答】「安全かつ適切な事業運営かを判断するにあたり、十分に議論する必要があると考える。」
【河北B・回答】「十分議論する必要があるため、現時点では認めていない。」
【中部B・回答】「移動制約者(利用者)の状況を踏まえて協議を行ない、使用も認めております。」
【泉州B・回答】「(1)運送主体所有の車両、(2)現に会員がおり、セダン車が必要等のすべてを備えていることを条件に導入を認めております。」
【枚方市・回答】「セダン特区を取り組んできた経過。車両の所有名義が運送主体を条件。個人名義は共同配車センターに登録し、認めている。」

B運転協力者の「適正診断」
【大阪市・回答】
「適正な運行管理を行ううえで、貴重な資料として活用。」
【北摂B・回答】「運転者の適正診断は最低限必要であると考える。」
【河北B・回答】「大阪府では、「第一種」「第二種」共に必要な要件としています。」
【中部B・回答】「適性診断結果にこだわるものではないと考えております。」
【泉州B・回答】「大阪府内では、「第一種」「第二種」共に必要な要件。加えて、満70歳以上の運転者は更新登録時には必ず適性診断を必要としています。」
【枚方市・回答】「努力義務としており、新規事業者申請、及び登録時の必須事項とはしていない。」

(2)泉州ブロックの新たな「上乗せ規制」:
運転者追加の場合の「変更報告書に伴う添付書類」:
「3.運転記録証明書または無事故・無違反証明書(写し)」を
「3.運転記録証明書」に変更!!

(3)大阪府運営協議会ブロック制の弊害:
・ブロック制(幹事市持ち回り)→市単位での責任制でないと、無責任な「上乗せ規制」は止まらない!?

(4)茨木市、吹田市での“タクシー・チケット”がSTサービスにも適用!!
・タクシー・チケット
(行政補助:初乗り相当分/年間48枚)
 
STサービスにも適用(障害福祉、高齢福祉/最低基本料金補助)
(参考:大阪市の福祉タクシー・チケット/年間96枚(\2470-[\2750-]))

(5)5〜6月度の運転協力者講習会
■「福祉有償運送(及びセダン等)運転者認定講習会」関連

 ◎5月16、17日/NPO日本障害者競技支援協会/関西STS連絡会「運転者認定講習会G」(大阪市)
 ◎5月19、20日/関西STS連絡会「運転者認定講習会(19)」(大阪市)
 ◎5月24、25日/NPO法人フクシライフ等/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(泉佐野市)
 ◎5月31、 1日/鳥取県湯梨浜町社会福祉協議会/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(鳥取県湯梨浜町)
 ◎6月13、14日/NPO日本障害者競技支援協会/関西STS連絡会「運転者認定講習会H」(大阪市)
 ◎6月16、17日/関西STS連絡会「運転者認定講習会(20)」(大阪市)
■「認定代替講習」
 ◎5月22日/関西STS連絡会「認定運転者代替講習会K」(大阪市)
 ◎6月19日/関西STS連絡会「認定運転者代替講習会L」(大阪市)
■「過疎地・市町村運営有償等運転者講習」
 ◎5月17日/福岡県八女市社協/全国移動ネット「福祉有償代替/過疎地有償講習会」(福岡県八女市)
 ◎5月18日/        /全国移動ネット「福祉有償代替/過疎地有償講習会」(福岡県豊前市)
 ◎6月 7日/NP0東吉野村まちづくり/関西STS連絡会「過疎地有償運転者講習会」(奈良県吉野郡)

(6)NPO法人 移動送迎支援活動情報センター「移動送迎支援活動・第2回研究会」の開催:
■日時・会場:6月28日(土)pm2:00〜、於:自立支援センターOSAKA・2F研修室
【報告事項】
@国土交通省「フォローアップ検討会」 A大阪府下6ブロック運営協議会からの「回答書」
【議論研究】@「福祉有償運送の協議会制度の研究」 A「地域交通会議と福祉有償運送の課題」
【取組企画】@「自治体担当者などを対象とした基礎セミナー」(今秋の予定)
 Aレポート「福祉有償運送の事業性からみた対価設定に関する考察」送付とアンケート(176団体)。」



■次回運営委員会:6月7日(土)pm6:00〜8:00
於:NPO日常生活支援ネットワーク事務所