第83回運営委員会
2月6日に「関西STS連絡会」第83回運営委員会が、事務局の「NPO日常生活支援ネットワーク」事務所にて6時から8時半まで開催されました。

■出席された団体・グループ様は以下の通りです。……(参加:5団体)
_自立支援センターOSAKA(大阪市) _NPO法人 障害者生活支援センター「ステップ21」(茨木市)
_NPO法人「寝屋川市民たすけあいの会地域ケアセンター」(寝屋川市) _NPO法人「守口送迎」(守口市)
い〜そらネットワーク(大阪市)


【議 案】

■ 資料関係:

@『《国交省検討会》「交通基本法」動き活発化/夏ごろに“中間整理”』(東京交通新聞2010.1.25)
「住民の移動の権利を保障し、公共交通政策の理念を盛り込む「交通基本法案」の検討をめぐる動きが活発化している。昨年11月に発足した国土交通省の検討会はサービスの供給、受け手両サイドの関係者の聴取を当面、幅広に続け「中間整理」を夏ごろ打ち出す方針だ。目下、バス・タクシーなどの事業規制のあり方や財政上の手当てが焦点となり、20日の第4回会合では政府内で議論中の「地球温暖化対策税」(環境税)の投入や「公設公有・民営方式」の採用など多岐にわたる構想が提起された。育児支援タクシー事業者や自家用車有償運送NPOなどの要望活動も相次いでいる。
=要望活動相次ぐ=
 国土交通省は20日、「交通基本法検討会」の第4回会合を開き、岡山・両備運輸グループの小嶋光信代表ら交通事業関係者4氏からヒアリングした。小嶋氏は地域公共交通政策に対し「赤字補てん中心の補助金行政から、公設・民営化で官と民の責任を明確にすべき。財源はガソリンなど暫定税率を環境税に変えるときがベストで、国民的コンセンサスの目玉になる」と提唱、注目された。
 冒頭、辻元清美副大臣は「国を挙げて公共交通を守り、発展させていきたい。法をつくるだけでなく、現場の生活者のために尽くしたい」と述べた。」

A『《国交省》新法施行後の課題共有/バリフリネット会議開く』(東京交通新聞2010.1.25)
「建築・公共交通事業者と高齢者・障害者の代表が一堂に会す国土交通省の「全国バリアフリーネットワーク会議」(座長:秋山哲男・首都大学東京都市環境科学教授)が19日開催、2006年12月のバリアフリー新法施行以降、現場で起きている諸課題の共有に向け意見が交わされた。障害者からは公共交通網の整備など地域間格差の解消や、外見で判明しにくい知的・精神・発達障害への配慮を求める声が相次いだ。
 同会議は08年3月に発足し3回目。ノンステップバスや福祉タクシーの車両数など新法基本方針・数値目標の見直しを今年控える中、事業者・自治体の取り組みの検証と優良事例の浸透が主テーマとなった。
 冒頭、国交省の増田優一総合政策局長は「ユニバーサル社会に向け、高齢者・障害者の移動の利便・安全といった基礎づくりを着実に進めていく。目標の達成には難題も浮かび、交通基本法の検討でシステムそのもののあり方の議論が出てきている。一緒に解決していきたい」と呼びかけた。秋山座長は「施設の整備はかゆいところに手が届きながらも、使いやすさにつながっていない面がある。都市全体を眺め、逆の視点で計画を組み立ててほしい」との認識を示した。
 移動制約当事者からバス・タクシー問題で「大都市以外でバリフリはそれほど進んでいない。格差は特に移動の足だ。第一の課題にしてほしい」(DPI日本会議)、「ノンステップ車両は地方でも増えているが、バス停がなく利用できない」(全国脊椎損傷者連合会)との指摘が出された。ほかに「知的・精神障害者にとっては物理的なものより『心のバリアフリー』を求めている」(全日本手をつなぐ育成会)、「子連れやベビーカーも対象として考えて」(全国精神障害者団体連合会)、「道路が舗装されても自転車のマナーが悪く、危険」(主婦連合会)なども提起された。」

B『《福祉有償》「活性化へ道運法改正を」/全国移動ネット 国交政務官に陳情』(東京交通新聞2010.2.1)
「全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット、187団体・個人)は先月26日、国土交通省の三日月大造政務官に対し、福祉有償運送と過疎地有償運送の現行制度が活動実態にそぐわないとして、道路運送法を改正するよう陳情した。柿久保浩次副理事長(大阪)、渡部勝理事(愛知)、山本憲司理事(東京)、伊藤みどり事務局長が、前原誠司国交相あての要請書を手渡した。陳情後、記者会見を行い、窮状を訴えた。
 具体的な要請内容は、@移動を保障する財源確保と自治体の責任の明確化、A有償運送の登録要件の「運営協議会の合意」撤廃と同協議会の地域福祉交通の検討の場への位置付け、B異議申し立てできる第三者機関の設置、C2分の1対価基準の撤廃を含むルール見直しと簡素化、D利用対象者の要件で経済性など生活環境要因を考慮――の五つ。
 三日月政務官は「高齢社会で移動ニーズは高まっているのに、応えられないボランティア有償運送があり、お客がいなくて稼がないといけないタクシーのような交通機関がある。市場の需給がミスマッチ状況にあると認識している。いっぺんに整合性がとれるか分からないが、どんな担い手がどういうサービスを提供するのか、一度問題を整理する時期にきている。交通基本法案を来年の通常国会に提出する。その中で移動の権利を明確にしたいと考えている。この機会に、制度を見直し、関係する道路運送法の見直しも検討していきたい。改善点を提案してほしい」との見解を述べた。」

C『大阪福祉タクシー総合配車センター事業の評価と分析』(大阪府福祉輸送普及促進モデル地域協議会2009年度資料「事業の総合的評価」より)
■利用状況
  4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
2009年 26 58 92 103 72 99 103 75 101 729
2008年 19 54 62 43 31 41 67 30 38 385
■利用者数
 配車センター開設当初から2007年12月20日〜2009年9月末日現在までの総利用者数が1,275人、同乗者数が1,600人、登録者数が640人であり、総配車回数の1,172回から見て1回平均の利用者数は約1.1人という状況である。なお、利用者数に比べて登録者数が非常に少ない原因は、他府県を含む修学旅行等による学校及び旅行会社関係者や施設・医療関係者からの配車依頼において、これらの関係者単位の登録しか出来ない事に起因している。
■運用コスト
 現在、配車センターは、女性オペレーター2名で配車受付及び配車手配を行っており、1人は午前9時から午後5時まで、もう1人は午前9時から午後2時までの勤務時間で対応している。1008年度収支決算では、収入の部は会費収入が250万円、関係団体の連絡協議会からの運営補助金が200万円、その他が8万円の合計458万円である。これに対して、支出の部は、人件費が346万円、賃借料が101万円、広報費が20万円、その他が89万円の合計556万円であり、人件費及び賃借料が実に80.4%を占めている。その結果、単年度赤字は98万円という運営上において非常に厳しい状況下にあることから、資金調達面での意見が強く聞かれた。」


■ 報告ならびに今後の課題討議:

(1)3・14セミナー案「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して
            〜生活者としての高齢者・障がい者の移動の問題を考える〜」の開催

 ■日時・会場:2010年3月14日(日)13:00〜17:00、於:高槻現代劇場
 ■主催:NPO法人 全国移動サービスネットワーク / 関西STS連絡会
 ■後援:大阪府/高槻市/大阪府社福協/高槻市社福協/日本福祉のまちづくり学会関西支部
 ■内容:
  1)基調講演:「交通基本法から考える利用者本位の移動について」辻元清美さん(国土交通副大臣)
  2)報告T:「道路運送法改正後の福祉有償運送の実態調査とその考察」猪井博登さん(大阪大学・助教)
   報告U:「全国の福祉有償運送の現状と、いま問われているもの」河崎民子さん(全国移動ネット)
  3)パネルディスカッション:「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して」。

(2)福祉有償運送「運行管理者及び運転者スキルアップ研修」の開催
 ■日時・会場:2月18日(木)、大阪社会福祉指導センター
 ■主催:NPO法人 移動送迎支援活動情報センター
 ■共催:大阪府社会福祉協議会/関西STS連絡会

(3)2月度〜の「福祉有償運送(及びセダン等)運転者認定講習会」の開催
 ◎ 2月 8、 9日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)
 ◎ 3月 6、7日/関西STS連絡会「運転者認定講習会」(大阪市)

■次回運営委員会:5月1日(土)pm6:00〜8:00
於:NPO日常生活支援ネットワーク事務所