| 『要介護者らの“足”なお不足/新規参入わずか5団体/利用者制限の「障害」も』 (下野新聞2007.11.5) タクシーなどの公共交通機関の利用が困難で、介護が必要な高齢者や障害者を非営利団体がより安く車で送迎する「福祉有償運送」が道路運送法で認められ、まる1年が経過した。従来同法の「例外」として運用されていた特定非営利活動法人(NPO法人)などによる移送サービスが晴れて合法化された形だが、県内の実施団体は78団体でこの1年で増えたのは5団体。NPO法人関係者は「需要に対して団体数はまだ少ない」と指摘している。(青木友里) 関東運輸局栃木運輸支局によると、県内の福祉有償運送の登録団体は78(9月末現在)。一年でわずか5団体の増にとどまった。道路運送法違反の「白タク行為」に当たるおそれがあったNPO法人らが高齢者や障害者を移送するサービスを、国は2004年から「例外」許可。昨年10月に施行された改正道路運送法で、運転者に講習を義務づけた上で、タクシーの約2分の1以下の料金で送迎することを認めた。一方、送迎対象者は、原則的に身体障害者や介護保険の要介護または要支援認定を受けている高齢者に制限された。 さくら市のNPO法人は、病院などへ送迎していた「高齢者のうち、介護認定を受けなかった数人の利用を断らざるを得なくなった」という。理事長は「自立していても交通手段がない人たちはいる。断らなければならないのは心苦しい」と表情を曇らせる。県地域包括・在宅介護支援センター協議会が県内で今年5月に行ったアンケートでは、「地域でほしいサービスの種類」では「通院送迎」が95%でトップとなったが、実際に「通院送迎サービスを受けている」という答えは20%以下だった。 30団体が加盟する県移送サービス連絡協議会の菅野忠雄会長(58)は「県内は地域によって交通手段が不足しており、高齢化で特に一人暮らしのお年寄りの外出支援が大きな課題になる。もっと多くの団体に手を挙げてほしい」と訴える。 |