『《全国移動ネット》全国移動ネットが総会/政策提言チーム設置』
(東京交通新聞2008.6.9)


 NPO法人全国移動サービスネットワーク(=全国移動ネット、176団体・個人)は1日、東京で第2回通常総会を開催、2007年度事業報告・決算を承認。移動の権利を保障する社会づくりに向けた中期ビジョンの策定を柱とする2008年度事業計画・予算を決めた。総会終了後、国土交通省藤田耕三自交局旅客課長が「移動制約者の足と担い手を確保するために」と題し記念講演した。
 杉本理事長はあいさつで「全国移動ネットが活動を始めて10年になる。移動サービスが制度化されたが、活動をやめる団体も出ている。今年度は変革期ととらえ、中期ビジョンを打ち出し、政策を転換させたい」と強調した。
 ビジョン策定を踏まえ、制度改正に向けた政策提言チームを設置するほか、@タクシーなど交通事業者との課題共有化、A登録事業者の普及、B登録を要しない活動の普及、C制度の規制緩和――などを推進する。
 3ヵ所から補助金がつき、福祉輸送のニーズ調査(福祉医療機構助成事業)のほか、全国規模の研修会として7月に「研修サミットin東京」(東京生活者ネットワーク助成事業)と10月に「全国研修サミット」(日本財団助成事業)を開催、運転者や運行管理担当者の育成を図る。相談員による「移動よろず電話相談」を定期開催し、利用者支援のための広域運行の相談窓口を香川の「NPO法人 地域教育福祉会花さき山」に設置する。
 藤田旅客課長は講演で、有償運送制度の難しい問題として@タクシーとの競合、A安全性の確保、B経済的な負担――の三つをあげ、経済負担の問題について「現在は、タクシーなどの運賃が高いからとNPOを使うことは認められていない。この問題は交通政策だけの問題ではなく、所得配分や福祉政策の問題でもあり、社会全体の合意が必要だ」との見解を示した。
 今年1月に福島県で移動サービス団体による新たなネットワーク(7団体)が結成されたことが報告された。