《関西STS連絡会》熊本震災支援活動情報!!


―《コミュニティに根付いたインクルーシブな
地区防災を考えるセミナー》
―熊本地震の経験に学ぶ―
報告:移動ネットおかやま 中村守勝

 2017年3月26日に「被災地における障がい者、移動制約者への移動送迎支援活動基金(ももくり基金)」と「日本福祉のまちづくり学会関西支部」の共催による“熊本地震の経験に学ぶ”セミナーが、大阪大学中之島センターにて開催された。
 この日は、左肩負傷の稀勢の里が優勝した大相撲大阪場所。
2試合が引き分けで再試合となった高校野球も観ずに、50人余りが大阪大学中之島センターでのセミナーに参加。うち約10人が、車いす、視覚障がい、その他の障がいのある方々という、大阪らしいセミナーとなった。講演部分を要約してお伝えしたい。

生々しい経験と今後に向けた貴重な教訓
 「被災者の尊厳を守る」と題して講演に立たれた花田昌宣氏(熊本学園大学社会福祉学部教授)は、2016年4月の2度の大地震(震度7)と相次ぐ余震、自らも自宅が被災(現在も、みなし仮設暮らし)されるなか、障がいがある者もない者も受け入れて避難所運営を実践し、「熊本学園大学モデル」として多くの教訓を示唆された。
 教授らが理事長、学長に声をかけ大学校舎を開放。被災直後に同大学には約750人が避難。そのうち障がい者は
60人だった。社会福祉学部の教授、避難学生も含め学生300人で30人ずつのローテーションを組む。また専門職(卒業生)に連絡し、60人の支援体制を固めたという。(以下、花田先生のご講演より。)

―発災後の避難所は地域の縮図―
 閉所する最後まで避難所に残ったのは障がい者、高齢者、生活困窮者たちで、地域の「災害弱者」の受け入れを実践したことは、メディアや関係者からインクルーシブな避難所運営として高く評価された。障がい者・高齢者の脱施設化と地域移行の流れを踏まえた災害時緊急避難のあり方を考えていくべきということ。障がい者であれ「要配慮者」「要援護者」であれ、被災時まで施設入所者ではなく地域で暮らしていた人たちだ。避難所で排除、隔離をしないというは、当たり前の原則。また指定福祉避難所も被災しており、職員不足もあって、ほとんどの指定福祉避難所では機能がマヒしていた。

―障がい者受入れスペースの確保へ―
 具体的には、障がい者に対する合理的配慮として、スペースの確保と支援体制を構築した。医師の巡回と日常的対応、個別ヒアリングが功を奏した。グループホームで被災し、丸ごと避難した人たちもいた。発達障がい、自閉的傾向、うつ等で病院に通っていた人たちにも、傾聴・見守り・配慮で対応した。人工呼吸器の電源確保、障がいのある人が支援の側に立つことも大切。教室をひとつ開放すれば、障がい者のスペースは可能なはず。

―今後に生かすべき教訓・震災前のあり方が問われる!!
 「必要とする人がいる限り避難所は閉じず」を原則に、避難者の帰宅困難状況の把握と、避難所から自宅、新たな住居など次のステップへの支援をした。また個別対応段階で、生活保護課や地域包括支援センターとの連携も持った。

 しかし日常の地域の中で、障がい者、高齢者の姿が見えなければ合理的配慮も共生社会も根付かないと花田氏は話す。益城町に移転した「被災地障害者センターくまもと」では、現在、福祉有償運送の準備中ということだ。被災地の地域創生のなかで、また一つ移動制約者の“移動の確保”の灯がともった気がした…。


2017年3月26
“熊本地震の経験に学ぶ”セミナー
石塚裕子(大阪大学)
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2016熊本地震情報》

――4月14日21時26分に熊本県熊本地方で発生した地震(前震:マグニチュード「6.5」、震度「7」、震源の深さ「11km」)、続いて4月16日1時25分の地震(本震:マグニチュード「7.3」、震度「6強」、震源の深さ「12km」)で発生した「2016熊本地震」は、広範囲に死者49人を含む甚大な被災を生じさせているにとどまらず、今も頻繁な予震を生みだしています。被災されている皆様には、心よりお見舞い申し上げます。――


■《熊本地震・被災地支援活動報告》初動救援活動の終了と、今後の継続した熊本被災地支援の課題
2016.8.1 ももくり送迎基金 福田 悠介
4月14日、16日に熊本県熊本地方を震源とした、震度7の大地震が2度にわたり発生。また、大きいものでは震度6を観測する余震が断続的に発生し、震源地に近い益城町や西原村を中心に広い範囲で甚大な被害が出ました。35,000棟以上の家屋が全壊・半壊の判定を受けており、一部損壊も含めると160,000棟以上の被害にのぼり、3,700人以上の方々が避難生活を強いられています(7月26日現在)。

熊本地震被災地支援活動を開始
 地震の発生をうけ、ゆめ風基金:八幡理事と共に、ももくり送迎基金の先遣隊として私(福田)が
18日に現地入りしました。
 
2度目の地震発生から2日しかたっておらず、現地はまだまだ混乱状態にあり、情報がほとんどない中での現地入りでしたが、現地の障がい者団体や支援団体とお会し、また、全国移動サービスネットワークから発災直後にコンタクトを取っていただいていた現地の理事である小出氏(熊本県高齢者障害者福祉生活協同組合)とお会いすることができ、早い段階での被害状況や支援状況の情報を得ることができました。
 地元団体と連携して救援活動に入らせていただくことを確認し、ももくり送迎基金として
5月GW明けから以下の移送ニーズを中心に救援活動を開始しました。
○発災後に“福祉避難所”の指定をされた熊本県身体障害者福祉センターの運営責任者を小出氏が引き受けられたことをうけ、身障センター避難者の足の確保のための移送支援。
○被災障がい者の救援活動を目的として、熊本の地元障がい者団体や支援団体、
20団体ほどが集まり立ち上げた「被災地障がい者センターくまもと」(代表:倉田哲也氏 事務局長:東俊裕氏)との連携と、移送ニーズへの対応。

被災障がい者の方々の課題の顕在化
 今回、初動救援活動で現地入りしたことで見えてきた状況として、内陸部で発生した地震ということもあり、水害等の影響もなかったために自家用車の破損や消失は少なく、車社会である熊本ですが、自身で運転できる方の移動は保たれていました(そのことは、大量の車中泊の避難者を発生したことにも現れていると思います)。また、比較的に都市型ということもあり、ある程度の公共交通機関は整っており、早い段階で復旧したことによって、公
実績数
件数 人数 回数
5 39 46 85
6月 65 70 141
7月 11 12 20
合計 115 128 246
共交通機関を利用できる方は、それらを利用することができる状況であった。
 ただ、“不安障害”などのある精神障がい者や、もともと狭い地域や社会資源の中で生活していた方々は、自宅から離れた場所への避難生活のために生活範囲が広域になってしまい、自身での移動が困難になってしまった方が多く発生し、顕在化しているような印象を受けた。また、福祉サービスとつながっていない被災障がい者の支援においても、いろいろと生活に困難を抱えた方々、多くはボーダーに近い精神障がい者の方々の問題が、一挙に顕在化したようなイメージが印象的であった。

初動救援活動の終了と、今後の熊本被災地支援に向けて
 
6月末で身障センター避難所が閉鎖したことをうけ、ももくり送迎基金としての初動救援活動は、7月中旬で一時終了することになった。ただ、避難所から仮設住宅入居へのフェーズ移行期である現在、現地ではまだまだ厳しい状況が続いていることに加え、益城町や熊本市街地から離れた場所に建設された巨大仮設団地の動向を注視し、地元団体からの情報を共有しながら、その状況の応じて必要な支援を続けていくことが必要だと感じます。
 今回見えてきた課題として、常総水害時とは違い“ももくり送迎基金”として、比較的、主体で動いた事例であったため、一つの組織としての活動範囲の見極めが必要であったこと。そしてフェーズ毎に沿った活動方針の判断の難しさを大きく感じました。ただ、上記とも重なりますが、やはりいずれは地元に引き継いでいくべき活動ではあるので、地元団体との連携や調整の中で、その時の状況に応じた判断をすることが必要だと考えます。
 今回の熊本地震では、地元で中心となれる団体やキーパーソンとの平時からネットワークがあったことで、迅速な対応や救援活動を開始することが出来ました。今後、いつどこで起こるか分からない災害に備えて、日ごろから全国的なネットワークを構築していくことが、ますます必要であると強く感じさせられました。と同時に、今回、大きく報道された福祉避難所の在り方の問題の中でも、移動送迎支援活動の必要性を同時に働きかけていくことが大切だと考えます。
 各地から応援をいただいた運転ボランティアの皆さま、ご寄付いただいた皆さまに、心から感謝します。」


被災地移動支援(熊本)レポート2
2016.7.7〜7.8
移動ネットおかやま・中村守勝
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■事務局:福田悠介発信2016.6.30現在)
本日、熊本県身体障がい者福祉センター・福祉避難所が閉鎖されました。避難者の皆さんは、みなし仮設などに移られました。数名、別の避難所に移られたという方もいらっしゃいます。
 身障センターの移動送迎支援についても、個別でお話しさせていただいて、一部のケースを除き終了させていただくようお話しさせていただいております。ただ、一部、引き続き外出先によっては利用させていただきたいという相談も受けております。「もしも困れば一度連絡をください」とは、お伝えしております。ただし「
2,3週間先の依頼を約束することは難しい」「できれば長くて1週間先位の依頼でお願いします」とお話しさせていただいております。
被災地障害者センター依頼ケースについては、数件、継続的なケースの送迎依頼があります。こちらも上記の内容で個別にお話しさせていただいております。被災地障害者センターケースに関しては、被災ニーズ以外のケースや、別で調査が必要なケースなどがありますが、出来る限り福田が対応出来るようにしています。
もう、すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、テクノ仮設団地で入居辞退が516世帯中100世帯ほど出ているそうです。入居はまだ始まっていないので、また辞退世帯が増えるかもしれません。理由としては、やはり交通の利便性の問題が大きいようです。一応、行政もバス路線の増設や、スーパー等の仮設店舗を作る予定とのことです。」
2016.6.29 熊本日日新聞 ←ココから




被災地移動支援(熊本)レポート
2016.6.96.17
移動ネットおかやま・中村守勝
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■事務局:福田悠介発信2016.6.10現在)
「“移動送迎”に関して、利用件数としては、毎日、ほぼ横ばい状態で活動を続けています。利用内容としても、通院、通所、住宅関係の利用がほとんどです(この1週間は、ご家族のお見舞いという利用が、ほぼ毎日ありましたが、ご本人の通院ではないので来週以降は減らしていただくようお願いしました)。当日の依頼もそこそこあり、昨日も当日依頼で2件走りました。
 また、身障センターとは別の避難所に避難されている、ある利用者の方が個人的にその避難所で宣伝されたため、ちょこちょこと問い合わせの連絡が入ってきます。ただ、その避難所が身障センターから遠い中央区の北西寄りにあるため、すべての依頼を受けることは困難な状況で、内容によって障害者や高齢者などの要援護者の方を優先順位に判断し、対応させていただいています。


身障センターの避難所
(現在、15名の方が避難されています)を、6月末で閉鎖するとのことです。一昨日(8日)に方針決定されたようで、避難者の方にも周知されています。避難者の方には、みなし住宅など行き先が決まっている方もいれば、益城の仮設住宅の抽選結果待ち方、重度障害のため条件に見合った住宅がなかなか見つからない方、生活保護その他制度のボーダーがあるため、条件に見合った住宅がない方など、まだ見通しが立たない状態の方もいらっしゃいます。
 小出さんや行政関係?の方々が、なんとか行き先が決まるように個別で対応されています。


「被災地障害者センターくまもと」
の方は、全体的な印象として、まもなく被災から2か月で、初期に多かった片付けニーズから具体的な介助など、少し込み入ったニーズに変化してきているように感じます。さらに、きめ細やかな傾聴支援が重要であるという印象です。
 継続して、“移動送迎”の案件は、ももくり送迎基金に回してくださっております。


今後の活動方針
 柿久保さんには、直接、電話で話させていただいておりますが、身障センターの避難所閉鎖のあとの活動方針も、考えていかなければならないと思われます。今後の活動方針については、小出さんとのすり合わせが大切なので、避難者の行き先に関する個別案件への対応が落ち着けば、福田の方からも、そういった話もしておきます。
 出来る限りの状況報告はお送りいたしますので、役員の皆さん方のご意見もいただければと思います。よろしくお願いします。

◇現在は、昨日到着の中村さん(移動ネットおかやま)、本日帰阪の村井さん(関西
STS連絡会)の人員となっています。
 引き続きよろしくお願いいたします。   
2016.6.10 福田悠介



■横山和廣(移動ネットおかやま)発信
2016.5.25

■熊本地震災害で、移動支援の活動がスタートしました。
「ももくり送迎基金」の柿久保さん、伊良原さん、福田さん、全国移動ネット、関西
STSのスタッフが中心となり、支援が展開されています。

 私も、熊本災害の移動支援に
5月21日から行ってきました。
・支援の拠点は、熊本県身体障がい者福祉センターが活動拠点となって、避難されている障がい者の外出支援を中心に活動が行われています。
・移動のニーズは、被災者証明の交付が始まったことから、被災者の手続きのための役所や病院等への日常生活への移動ニーズが増えはじめています。
・被災状況は、益城町の状況がクローズアップされていますが、熊本市内の至るところに被災が見られます。
・支援のための宿舎は、全国移動ネット((熊本)ふくし生協)の小出理事の紹介により熊本市内の居宅が活動宿舎として確保されており、運転ボランティアには比較的恵まれています。
・移動支援の活動が、少しずつ避難者に認知され初めており、依頼が今後増えてくることが予想されます。関西
STSから2台の福祉車両が持ち込まれていますが、車両、運転ボランティア共に支援が必要になりますので、皆様のご協力をお願いします。 

○東日本の災害支援で石巻の支援を教訓に、被災地・熊本で活動してみませんか。
「くまもんの地で移動支援でつながりましょう! 
「頑張れ熊本、がんばれ九州!! 
(横山和廣)


■事務局:福田悠介発信2016.5.28現在)
【写真左】横山さん(移動N岡山)と小出さん(ふくし生協)/於:益城
【写真中、右】被災地障害者センターくまもと事務局長・東さん/於:益城


■「ももくり送迎基金」緊急運営会議2016.5.7。関西STS連絡会9名参加、東京3名ネット参加):

□当面の方針:
1.「福祉避難所」(「福祉身体障害者センター」内に開設:身体20人、視覚10人、聴覚10人)の避難者ニーズの移動支援の対応。運営は「(熊本)ふくし生協」を含め、市内の3団体で運営。
2.「被災地障害者センターくまもと」(熊本の障害者団体や障害者支援団体、親の会など20団体ほどのネットワークで組織)。
 から上がる個別の移動支援ニーズへの対応。
1.2.ともに連携をしている「(熊本)ふくし生協」専務理事・小出氏(全国移動ネット理事)を軸に、「ももくり送迎基金」として移動支援を取組むこととする。(全国移動ネット、関西STS連絡会で、広範に被災地移動支援活動を呼びかける)
□活動期間:
2016年5月〜8月を目途(以降は、現地の状況を見て判断)。
□拠点:
・熊本県高齢者障害者福祉生活協同組合(略称「(熊本)ふくし生協」)
・車庫:熊本県身体障害者福祉センター

□支援体制:
・「(熊本)ふくし生協」小出氏と連携して、移動送迎支援のシフトを構成。支援ボランティアの割振りを行う。
□使用車両
2〜4台、自家用車の持ち込みも歓迎)
・ファンカーゴスロープ(NPO日常生活支援ネット)導入済。
・ミニキャブスロープ(
NPO移動送迎支援活動情報センター)導入済。
・ハイエースリフト(
NPO日常生活支援ネット)導入予定。
・「(熊本)ふくし生協」ハイエース(「ももくり送迎基金」で修理:見積
50万円)。
・各地関係者の持ち込み車両。

□現地事務局:
小出、柿久保、福田。
□協力者の受け入れ体制:
 伊良原(大阪)が集約し、共有ファイル機能を活用し現地と調整する。
□宿泊地:
・「(熊本)ふくし生協」小出氏の紹介の民家(中央区帯川:家賃5万・水光熱費込)。
 ※寝具(寝袋)、洗面用具等は各自で持込み。

□経費(ももくり送迎基金・各種助成金から):
 宿舎家賃、ガソリン、運転協力者の現地入り・戻り交通費(実費)を支給する。

 などが、
5月7日「ももくり送迎基金」緊急運営会議で確認されました。


■第3陣〜:

5月11日から柿久保氏が熊本の現地入りし、「(熊本)ふくし生協」小出氏と、被災地「移動送迎支援シフト」構成の整備を行うことになっています。
5月15日からは、福田氏が現地に。


■【運転ボランティアとしてご協力くださる方へ】
 シフトを組みますので、下記にご連絡ください。(現段階では1日2名を受け入れる予定です。)
Email:iraharaj@gmail.com(伊良原淳也:関西STS連絡会代表、ももくり送迎基金運営委員)
・電話:
06-4396-9189(関西STS連絡会)


■【支援募金を送金してくださる方へ】
【郵便振替口座】■記号番号:00950-9- 160204 ■名称:関西STS連絡会
・【郵便振替口座】■記号番号:00920-3- 166076 ■名称:ももくり送迎基金
・【ゆうちょ銀行 四一八支店】
■口座番号・普通2649612 ■名義人:ももくり送迎基金


【第2陣:熊本現地報告2016.4.30〜5.4)】
 
4月30日。ももくり送迎基金より、柿久保、福田で出発。今回は日常生活支援ネットワーク所有車両のファンカーゴでの熊本現地に入りました。
  ももくり送迎基金:熊本地震被災地支援について(報告メモ)
ふくし
生協
 全国移動サービスネットワーク:小出理事を中心として、被災地移動支援を行う。
 事務局
体制
 小出氏が行い、ももくり送迎基金でバックアップを行う。
 拠点や事務関係の諸々も近日中に話し合う。
 期 間  2016年5月GW明け以降、体制が整い次第(目途は未定)。
 対 象  身障センターに避難されている方を中心。
 ただし、益城、西原への応援も考えておきたい(柿久保)。
 なお、「被災地障害者センターくまもと」が行うニーズ調査から上がる案件に関しては今後検討が必要。
 車 両  ファンカーゴ(日常生活支援ネットワーク)完了。
キャラバン(日常生活支援ネットワーク)予定。
当面2台で配車。
 駐車場  当面、他団体に間借り。難しければ早急に探す。
人 員  ももくり送迎基金、及び全国移動サービスネットワークを通して、全国に呼びかけを行う。
また、九州、中国地方の近隣他府県にできる限りの要請を行いたい。
地元ボラの募集。
宿泊施設  県外ボラの宿泊施設をさがす。たとえばウィークリーマンションなど。
※ふくし生協所有のハイエースが破損したため、修理費用50万円の助成を行う。


2016年4月21日/発信:ももくり送迎基金(福田悠介)】
○今回、ゆめ風基金:八幡さんと被災地の障害者支援団体を中心に回らせていただき、また、全国移動ネット理事・(熊本)ふくし生協:小出さんとも、お話させていただくことが出来ました。八幡さんとの各訪問先には、「ももくり送迎基金」の説明もさせていただいております。
○被災地状況(21日現在)
熊本市内は、

 断水状態が続いている地域も多くあり、また自宅が損壊したケース、片付けがまだ手付かず、また、余震も続いている為、避難所に避難されている方が多くいらっしゃる模様。余震がそれほど多く無い市外地域に避難されている方も多く、そういった方が日中に自宅に戻られたり、物資を調達する為に車で外出している等の影響(もちろん救援車両も多いと思いますが)で、市内を中心に、一時的な激しい渋滞が発生しております(特に夕方から晩にかけての時間帯と国道
3号、57号線)。ただし、熊本市内の町作りも、城下町を整備した作りになっており、慢性的な渋滞も多いとのこと。
西原、益城町は、
 被害が大きい地域のため、まだ初動期のレベルです。人の救助というのは完了しているのかも知れませんが、損壊した家屋の片付けはこれからなところが多く、道路状況も陥没や崩落などで通行止めの場所も多いです。
その他の地域、
 八代市以外は、被害が大きかった南阿蘇を含め、未確認です。
○避難所と避難者
 熊本学園大学にヒューマンネットワーク熊本のメンバーを中心に、高齢者、障害者が多数避難している状況。避難者の把握などはスムーズに回っている様子。ヒューマンネットワーク熊本のメンバーは、自宅に戻られたり、借り上げを探すなど、早い段階の撤収を検討しているとのこと。
 その他、市内には福祉避難所という指定された避難所は無いとのこと。なので、避難行動要援護者の方は一般の避難所に避難しているか、避難所に避難出来ていない方も多いはずです、八幡さん曰く、今後、熊本の防災計画の見直しは確実であろう、とのこと。
 障害者に関しては今後、
「被災地障害者センターくまもと」が行政に要援護者名簿の公開を求めるなどして、安否確認が開始するであろうと思います。
 あと、益城町総合体育館避難所だけ少し訪問しました。見る限り高齢者は多いようでしたが、まだまだ騒然とした状態で、運営側の避難者把握もちゃんとは出来ていない様子。
○交通手段
 熊本市内は概ね鉄道が復旧している模様。路線バスに関して、走っていたのは見かけましたが、路線ルートやアクセスのし易さなどは未確認。鉄道でカバーできていない地域を路線バスでカバーしている感じで、路線バスを利用しないと行けない場所も多いと思われます(例えば、くまもと障害者労働センターやふくし生協の事務所がある長嶺など)。
 益城などの中山間部は、公共交通機関は路線バスのみ。熊本全域を通して、自家用車が需要な交通手段となっていると思います。
 ですので、元々の移動制約者や潜在的なニーズは確実にあります。
○被災地の移動
 上記の通り、まだまだ初動対応の地域も多く、まだそういったニーズは聞くことは出来ませんでしたが、少し落ち着いた頃には確実に上がってくると思われます。また、こちらも潜在的なニーズかも知れませんが、熊本県の透析患者比率も多いということで、透析患者の送迎ニーズもあるということは聞きました。福田がお会いした方は自身が透析を受けており、病院で他の患者から話を聞いた中には、今は家族が送迎しているが、家族が仕事に出始めれば足が無くなってしまう方もおられるとのこと。
○移動送迎団体
 (熊本)ふくし生協に関しては、介護派遣事業を中心に行っており、対象者は障害者、介護保険の両方で、送迎サービスと介護サービスを、一体的に提供しているなど頭の下がる活動をされているそうです(福田も本業頑張らねば)。
10台の車を所有し、スタッフ全員がヘルパー資格と運転研修修了していて、全員がそういったサービスを提供可能たそうです。歴史も長く、市内でも老舗の団体だそうです。
 その他の団体に関しては、熊本で
10団体ほどが有償運送の登録をしているが、ほとんどが小規模な活動とのこと。この辺りの事情は全国移動ネットの皆さんの方が詳しいかと思います。
○今後
 福田個人の意見として、潜在的ニーズを含め必要性は必ず出てきます。ということを前提に、今後、移動支援のニーズ調査や現場の状況把握を含め、新しくて正確な情報収集が必要なので、《関係者の継続した現地入りが必要》だと思います。
 また、熊本は障害当事者の活動が活発なので、「
被災地障害者センターくまもと」と連携した情報収集も大変有効だと思います。
 今回の訪問時も上記したように、障害者支援関係者の方には、何かあれば連絡を下さいとお伝えしました。ただ、そこから漏れる高齢者のニーズに対しての、しっかりとした意識と対策は必要。
 同時平行的に、被災地移動支援を開始する可能性があるのであれば、迅速に動けるように体制を整え始めることが必要だと思います。
 昨日、小出さんともお話しましたが、被災地送迎活動を開始するのであれば、中心となる団体や、送迎のノウハウをある程度知ったキーパーソンとなる方が必要であり、やはり小出さんなのかな?と思います。ただ、本業の(熊本)ふくし生協も事業を止めることなく続けているので、そこに人手を割くことは難しいということ。ただし、現地でのアドバイスや、場合によっては少しの場所の間貸しは考えますとおっしゃって下さいました。
 また、「被災地障害者センターくまもと」に参加されているように、市内の障害者団体とのつながりもあるので、今後、移動支援を開始することになれば、小出さんが関わってくだされば大変心強いと思います。
 人員に関して、初期はある程度ノウハウを知っていて、コーディネーターとして張り付ける人員は必要だが、運転ボラに関しては、早い段階から地元ボラを集めることは可能なはずと、小出さんがおっしゃられておりました。無償だと、資格も必要ありませんが、必要であれば運転研修もすぐに開催できるように調整します。ともおっしゃって下さいました。ホント心強い
 その他、福田個人で思う展望はありますが、また「ももくり送迎基金」役員の皆さんで情報交換出切る場があれば、そこでと思います。また質問等あれば、連絡お待ちしております。
 あと、北海道のホップさんが動き始めたとのことですが、現地団体も含め、もし他団体で移動の応援を考えている団体があるのであれば連携も必要だと思いますので、そういった外部ボラの情報があれば報告お願いいたします。
 引き続きよろしくお願いいたします。(福田)

  ももくり送迎基金(福田悠介)提供
ゆめ風基金(八幡隆司) 提供 

18日13時に、「ゆめ風基金」八幡理事と共に、「ももくり送迎基金」福田さんが、調査のために被災地・熊本に入りました。


2016年4月19日2:02/発信:ももくり送迎基金(福田悠介)】(要旨)
■移動支援として
 全国移動ネット:小出理事とお会いすることができ、少し情報をいただくことが出来ました。
 「熊本県高齢者障害者福祉生活協同組合」としては、車が1台破損し使用できなくなったとのことです。「熊本市より東の地域(益城町、阿蘇方面)は被害が大きく、これから確実にニーズは出てくるであろう」とのことです。本日は、あまり時間も無かったので、また明日(
19日)以降に小出さんとは、お話出来ればと思っております。
明日(19日)は、「くまもと障害者労働センター」倉田代表の案内で、益城町方面、熊本学園大学(「ヒューマンネットワーク熊本」の障害当事者や高齢者の方が多数避難されているとのこと)等を視察予定。
■障害者救援対策本部として、
 18日晩、八幡氏、福田が到着後、すぐに「くまもと障害者労働センター」事務所にて、会議を開催。くまもと障害者労働センター、ヒューマンネットワーク熊本を含めた数団体の方々が参加(小出理事も参加して下さっておりました)されました。
 『被災地障害者センターくまもと』を立ち上げることを決定し、事務局の設置場所など、詳しくは明後日
20日に第2回の会議で決定するとのことです。
 「ももくり送迎基金」の説明も、その場でさせていただき、「移動支援のニーズがあれば連絡下さい」とお伝えしました。
■救援物資に関して、
 地元団体が個別で要請しているものもありますが、ももくり送迎基金でも届けられるものが無いか、もう一度確認しておきます。とりあえず、物資の依頼があった場合や、移動のニーズがあった場合を含め、すぐに動ける体制は整えておいた方がいいかも知れません。
■熊本入りに関して、
 列車:博多からの新幹線の復旧はまだ未定ですが、博多→熊本間の在来線が本日運行再開。
 
空路:明日から便により順次運行再開。
 
車:福岡から九州自動車道で植木IC(それ以降は復旧には時間がかかる)まで通行可能、植木から熊本市内まで下道を利用。ただし、ものすごい渋滞でした、植木から20km/4時間かかりました(昨日は7時間かかったそうです)。以上。
 引き続き、よろしくお願いいたします。(福田)


関西STS連絡会・事務局
TEL 06-4396-9189 FAX 4396-9189
Eメール:k-sts@e-sora.net