第1章 序論


第1節 調査の目的

 野宿生活経験のある生活保護受給者が生活を作り上げていくときの過程や、おかれている状況にはさまざまな問題があると思われます。しかし、当事者はそのような状況をなかなか声に出して言うことはできませんし、逆にすべてを自分自身に背負い込んで思い悩むことも少なくないのではないでしょうか。
 本調査は、このような状況を踏まえ、野宿脱出後の生活保護受給者の支援のあり方を調査研究するために行うものです。

第2節 調査の方法

本調査は、さつきつつじ会・つきみそうの会が関わりをもつ野宿生活経験のある生活保護受給者84人を対象に、 2000年7月から9月にかけて行いました。
調査方法は、調査票に基づく面接聞き取り調査です。さつきつつじ会・つきみそうの会の会員やスタッフ、ボランティアが中心になって、調査しました。
調査項目は、次のとおりです。

(1)基本属性(性別、生年月日、年齢、現住所、同居者の有無)
(2)健康状態(入院の有無、通院の有無、現在の体調、健康不安、飲酒の有無、喫煙の有無、障害の有無、障害者手帳の有無)
(3)就労状況(就労意欲の有無、現在の就労状況、職業訓練の希望)
(4)生活状況(生活の乱れ・食事・家事・ひきこもり・趣味・家計の状況)
(5)住宅状況(住宅の構造、建て方、階数、用途、築年数、EVの有無、間取り、家賃・共益費、設備、敷金の調達方法、住宅の選択理由、住宅に対する満足度と困りごと)
(6)近隣関係(近所づきあい、地元との関係、友人関係、地域施設の利用度)
(7)居宅保護(居宅保護開始時期、保護時の住所、居宅保護のきっかけ、ケースワーカーとの関係、民生委員との関係、福祉サービスの利用度)
(8)釜ヶ崎との関わり(釜ヶ崎に来た時期、釜ヶ崎での就労の有無、釜ヶ崎を出たいと思ったか、釜ヶ崎の訪問回数)
(9)自由意見(居宅保護になってからの困りごと、居宅保護になる人へのアドバイス)


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