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2000年8月5日サラ金問題講演会報告集
講演/江村智禎弁護士
釜ヶ崎−西成の生活保護受給者のためのサラ金撃退マニュアル
さつきつつじ会
この小冊子は社会福祉・医療事業団(高齢者・障害者福祉基金)の助成金により発行されました。
2000年8月5日、江村智禎弁護士を講師に招いてサラ金問題講演会を太子福祉館において開きました。参加者は50人です。最初に江村弁護士からサラ金の仕組みと対応の仕方について講演をしていただきました。非常にわかりやすい講演でした。
続いて、さつきつつじ会の森口から実用面のポイントを報告しました。そして、小休憩をはさんで質疑討論をしました。
この小冊子はその報告集です。サラ金問題の解決に少しでも役立てばと思います。
目次
サラ金の仕組みと対応の仕方
講師・江村智禎弁護士
1.サラ金の仕組み
2.利息の話
3.サラ金に対する規制
4.時効の問題
5.裁判所の手続き
6.強制執行
7.自己破産
サラ金対策の実用面でのポイント
報告:さつきつつじ会事務局長 森口芳樹
質疑討論
内容証明郵便の書き方
参考資料
サラ金の仕組みと対応の仕方
講師・江村智禎弁護士
みなさんこんにちは、弁護士の江村と申します。「サラ金撃退マニュアル」という物々しいタイトルが付いていますが、要するにサラ金の仕組み、サラ金から請求があったらどう対応するのか、最終的に払えなかったらどういう手続きがあるのか、そのあたりについて説明したいと思います。
1.サラ金の仕組み
サラ金とはサラリーマン、主婦など一般の消費者を対象とする金融業者です。事業者は基本的に除かれます。「貸金業の規制等に関する法律」(貸金業法)によって規制されています。
特徴は3点です。
(1)担保がいらない。担保とは借り主が返せなくなった場合、その引き当てとなるものです。典型的なのは不動産−土地とか建物をもっている場合、それに抵当権を設定するというものです。また、モノに限らず連帯保証人をつけることも担保です。
(2)簡易、迅速な審査です。申し込んでからお金が出るまでが早い。その場で直ぐにお金が借りられる。最近は無人契約機でお金を借りられます。銀行や、国民生活金融公庫などの公的機関ですと、住民票や印鑑証明、所得証明の提出を求められ、何週間も待たされたあげくにダメということもよくあります。
(3)金利が高い。(1)、(2)の代償として金利が高いです。
要するにサラ金は商売としてやっているわけですから利益至上主義ということがあります。具体的には過剰な貸付です。「限度額」いっぱいまで借りることをすすめます。一番最初に契約すると、30万円、あるいは50万円という限度額が設定されます。限度額の枠内で借ります。そして毎月毎月きちんと返済して元本が減っていくと、サラ金の方から「枠がまだありますよ」「限度額が増えましたよ」と言って追加で借りることをすすめます。「それなら借りてみようか」となると、どんどんサラ金の思うつぼにはまっていきます。
また、主婦の方に簡単に貸すということがあります。主婦だから収入はありません。しかも「主人には内緒なんです」ということもよくあります。普通だったら貸せるかとなるんですが、サラ金屋はむしろ貸していきます。内緒で借りたお金だから一生懸命返すだろうというわけです。
それから、従業員のノルマも存在します。例えば、破産状態になって自己破産の手続きをすすめているとき、弁護士相手に「1万円でも入れてください」ということがよくあります。「1万円だけ払ってくれたらあとの債権は放棄します」と言ってくるわけです。おかしな話ですが、破産に至ってしまえばほとんどの場合は返ってこないけど、1万円返済されれば、その従業員や支店にとって1万円がカウントされるわけです。ボーナスの査定にも影響するのかもしれません。
2.利息の話
利息というのは業者の利益になります。サラ金の金利はだいたい年利25%〜40%ぐらいです。上限金利は「出資法」という法律で、一般の金融業者は40.004%までと定められています。これをこえると刑事罰を加えられることがあります。
金利に関する法律はもう一つあります。「利息制限法」という法律です。これは文字通り、上限の利息を定めた法律で、これ以上利息を高くしてはいけないと定めています。それはすべての取引において適用されねばならないというものです。利息は元本の金額によって変わってきます。
元本 10万円未満→上限金利20%
元本 10万円から100万円未満→18%
元本 100万円以上→15%
そうすると、サラ金は利息制限法違反でお金を貸していることになります。しかし、利息制限法を越えても出資法の基準の範囲内なら、一定の場合には有効となります(いわゆる「グレーゾーン」です)。
次に返済の実例をみてみます。別表を(次ページ)みてください。
3つの例を書きました。いずれも昨年1999年1月1日に30万円を借り入れたということで計算しています。
一つ目は、利息制限法による金利の場合です。元本が30万円ですから18%。元本が減り10万円を切ってからは20%の金利で計算しています。
二つ目は、契約による金利の場合。40%で計算しています。
三つ目は、銀行の変動金利の場合。現在の変動金利は2.375%です。
この表の見方ですが、まず30万円を借りて、1カ月後に15,000円を分割金として返すとします。15,000円払っても、それが全部、30万円からマイナスされるわけではありません。1カ月間の利息が発生しますから、15,000円の幾分かは利息の支払いで消えていきます。残った部分が元本の返済に充てられます。
例えば、年間40%の金利とすると、利息は次のように計算されます。
300,000円×40/100(年間の利息)×31/365(31日分)=10,192円
15,000円は利息の支払いで10,192円がつかわれます。残りの4,808円が元本の支払いに充てられます。ですから、300,000円−4,808円=295,192円が1カ月後の残元本となります。次の月は、295,192円を基準に同じように計算します。
3つを比べてみると、金利が安い方が早く返せるわけです。銀行の変動金利の場合ですと、2000年10月1日で残高がゼロとなります。一方、契約による金利の場合ですと、2001年11月1日でようやく完済になります。契約による金利の場合と、銀行の変動金利の場合では支払期間に1年以上の差が出ます。また、利息制限法による金利の場合ですと、2001年2月1日で最終の支払いが完了することになります。
これは元本30万円の計算ですが、元本がもっと多額で、毎月の支払額が変わりなければ支払期間の差はもっと開いていきます。
3.サラ金に対する規制
次にサラ金業者に対してどういうルールがあるかということですが、貸金業法という法律あるいは金融監督庁のガイドライン(指導指針)によって規制されています。
一番目は、過剰貸付の防止のルールです。
つまり、資力または信用、借り入れの状況、返済計画等について調査し、その者の返済能力を超えるような貸付をしてはならない。一般的な目安としていわれているのは、無担保、無保証での貸付の場合、最高額は50万円あるいは年収額の10%が目処とされています。こういう指導指針があります。
二番目は、取立行為の規制です。
これには刑事罰があります。違反した場合には、6カ月以下の懲役、100万円以下の罰金が課せられます。
債務者、保証人等を威迫するような言動は禁止されています。
暴力的な態度、大声・乱暴な言葉、多人数で押し掛けること。
また、債務者、保証人等の私生活・業務の平穏を害する言動は禁止です。
午後9時から午前8時までの取立−訪問および電話や電報、反復継続しての取立、張り紙・落書き、勤務先の訪問。
それ以外に、他からの借り入れによる返済の要求、
弁護士の介入後に本人に支払請求すること
支払義務のない者への支払請求もしてはいけません。本人の借金は本人だけが返す、これは基本中の基本です。必ずおぼえていてください。例えば一家のご主人がサラ金からお金を借りたとしても奥さんや子ども、親には支払義務はありません。にもかかわらず、サラ金業者は「ご主人が借りたのだから奥さんも頑張って支払ってください」とか、「子どもの借金ですから親が払うのは当たり前」と言って、本来支払義務のない者に支払を請求することがままあります。こういった行為も禁止されています。それから注意してほしいのは、本人の支払が滞ってきたときにお父さんやお母さんに連帯保証人にサインさせるということが時々あります。連帯保証してしまうと人の債務とはいえなくなって、自分の債務になってしまうので、支払義務が発生します。
三番目は、取引関係の正常化に努めなさいという指導指針です。
例えば、契約内容を十分に説明しなさい、つまり金利がいくらとか、支払期日はいついつで、月々の返済額がいくらで、いつ返済が完了するのか十分説明しなさい。それから白紙委任状をもらってはいけません。白紙委任状は公正証書の作成に使われたり、自分が予期しない契約文書を承認したということにもなりかねないからです。それから過度の広告もしてはいけませんとなっています。だけど、これは無視されています。テレビでジャンジャン広告をやっています。指導の中には上限金利をできる限り引き下げなさいというのもあります。守っている業者はあるんですかね。
4.時効の問題
次に、支払請求がきたときにどういう法律のシステムがあるかということを説明します。まず最初に時効の問題があります。さつきつつじ会からの相談でよくあるのは「住民登録をしたらサラ金業者から督促状が来た、10年も前の借金だ、どうしたらいいだろうか」というものです。こうした場合に時効の問題が考えられます。
ここでいう時効とは正確には消滅時効といいます。「一定期間、権利不行使(支払請求しない)の状態が継続すると、権利の消滅を認める制度」です。
これは「援用」(時効の利益を受けることを意思表示すること)が必要といわれています。逆に言うと、「俺は時効の利益を受けない」という人もいるわけです。「時効があっても借りたものは返す」という律儀な道徳観をもった人もいるわけです。時間がたったから自動的になくなってしまうというわけではなく、時効の制度を利用したい人は利用してください、利用したくない人は支払ってくださいとなっています。だから、時効の制度を利用したい人は援用してくださいとなっています。
時効期間は、「権利を行使しうるとき」から進行(カウント)します。起算点といいますが、通常は弁済日、支払日からスタートします。
どれぐらい時効期間がたたないと、時効が成立しないのかといいますと、
| 法人(会社組織)の場合、起算点から5年間、個人経営の場合は10年間です。 |
法人の場合と個人の場合でバランスを欠くとの批判がありますが、最高裁の判例でも個人経営は10年間としています。
時効は中断します。時効の中断とはそれまでの時効期間の経過を無意味にするものです(カウントがゼロになります)。時効が中断する場合としては、(1)裁判所への訴訟提起などの請求、(2)差し押さえ、(3)支払猶予のお願いや一部の弁済などによる債務の承認の3つあります。
時効期間が満了したときにどうなるかです。先ほどのさつきつつじ会の相談の内容になるわけですが、時効期間が満了しているので援用−「私は時効の利益を受けます」といえばいいわけです。しかし、時効期間が満了していることを知らなかったり、そもそも時効という制度を知らない人もいます。知らなかったとしても、一部支払ってしまえば、その後で時効を援用することができなくなります。これに注意が必要です。
サラ金業者は明らかに時効になっている債権であっても督促状を送ることがあります。業者の方からすればダメモトです、払ってくれたらラッキーです。業者の督促状を見て、ちょっとでも払ってしまう、「払うから待ってちょうだい」と言ってしまえば、援用する権利を失ってしまうことになります。
5.裁判所の手続き
次に業者から督促が来ただけでなく、裁判所から督促が来たという方もおられるかもしれませんが、裁判所の手続について簡単に説明します。
支払督促という決定書が裁判所から届くことがあります。資料を見てください(P24-25)。支払督促は、債権者の申立のみによって発せられます。事実かどうかを裁判所はチェックしません。証拠も要りません。
支払督促が来たら不服を申し立てることができます。資料を見てください(P26-27)。不服申立しなければ仮執行される状態になります。不服申立すれば、とりあえずの間、仮執行を阻止することができます。そして正式裁判に移行します。正式裁判では借りている以上、負けます。不服申立をすれば時間稼ぎにはなります。また和解の話し合いもできます。
6.強制執行
続いて、強制執行に移ります。裁判所から支払督促が来た、あるいは裁判が開かれて判決が出る、そこで支払督促が確定する、あるいは公正証書が作られる(公正証書とは公証人役場で公証人が作成する文書です。公正証書で契約書が作成されると約束に違反した場合は強制的に支払を余儀なくされます)。
債権者はこのような判決、支払督促、公正証書により、裁判所の手続きによって強制的に権利の実現を図ることができます。もちろん、裁判所の手続きですから身ぐるみはがれてボコボコにされることはありません。具体的には、不動産の強制競売、動産執行、債権差し押さえなどです。
とくに問題になるのは債権の差し押さえですが、法律で差し押さえ禁止債権が決められています。例えば、28万円以下の給与であればその4分の3まで差し押さえてはいけません、生活保護費や年金などの公的給付請求権は差し押さえていけませんとなっています。しかしながら、生活保護費をもらっても預金のままにしておくと預金債権を差し押さえることは可能になります。
7.自己破産
最後に自己破産です。債務超過・支払不能の状態にあるとき、本人の申立等により裁判所は破産を宣告することができます。本人の申立であれば自己破産といいます。一般的に、自己破産を申し立てるときの債務は少ないときで300万円弱ぐらいです。
自己破産にはメリットとデメリットがあります。最大のメリットは債務が帳消しになり一から出直しができることです。デメリットは、一種のペナルティなので「破産者」ということになります。実際的なデメリットはそれほど多くありません。会社の取締役になれない、弁護士、税理士、公認会計士などの職業に就くことができないなどです。選挙権がなくなることはありません。金融業者のブラックリストに載るので新たな借り入れはできません。クレジットカードも5年ほどは作れません。選択肢の一つになるでしょう。
自己破産において財産がほとんどないときは、破産宣告と同時に破産手続は終了します。これを同時廃止といいます。管財人がつきません。逆に、財産がある場合は、裁判所が管財人を任命し、管財人の下で財産の処分、債権者への配当の手続きをすすめることになります。同時廃止と管財人がつく場合では破産に要する費用が違ってきます。裁判所におさめる費用が変わってきます。管財人がつく場合は最低でも50万円を裁判所に払わなければなりません。同時廃止の場合は今ですと2万円から3万円ぐらいで済むと思います。管財人がつく場合は最終的に破産の手続きが終了するまでにかなりの時間がかかります。最低でも半年です。
債務を帳消しにするには、「免責」の決定を得る必要があります。免責不許可事由がない限り、免責を受けることができます。免責不許可事由にあたるのは、財産隠し、浪費・ギャンブル、嘘をついての借り入れ、裁判所に嘘の申告、過去10年以内に免責を受けたことがあるなどです。
今の裁判所の実務ではこうした免責不許可事由が多少あっても大目に見てあげようということが多いと思います。裁量によって免責を認めるというケースがよくあります。例えば、ギャンブルにつかったお金があったとしてもOKになるケースがあります。程度の問題はありますが。
破産に要する費用は、同時廃止の場合ですと裁判所におさめる費用が2〜3万円、弁護士を利用したときには弁護士費用が報酬規定で30万円です。一度に用意することができないときは、法律扶助協会に相談しますと、生活保護を受給している人に対しては自己破産の申立費用を立て替えてくれます。立て替えてもらったお金については無理のない範囲で分割で返済していきます。著しく困難な場合には免除もあります。
自己破産以外に、「任意整理」という方法もあります。自己破産のように裁判所の手続きを利用しないで、金融業者と直接交渉して債務を整理する方法です(例えば、40%の金利を18%に変えて返済方法を決めるとか)。
それから、「何もしない」という方法もあります。最終的に財産が手元にないということであれば債権者の側としては何もできません。債権者が何をしても費用の無駄遣いに終わるだけで利益があがらないわけです。ただ、何もしないというのはかなり精神的にタフでないとできません。
大手のサラ金業者は現在は暴力的な取り立てはしませんが、ヤミ金融やモグリの業者だと脅しをかけたり家に入り込んでくることが時々あります。そのときは身を隠すというのも一つの方法だと思います。積極的に夜逃げしなさいと言っているわけではないんですが。
以上見てきたわけですが、やはりサラ金からは借りない方がいいだろうと思います。一番の問題は過剰融資の問題です。適正な審査に基づいて適正な金額を貸しているわけではありません。審査の手ぬるさと引き替えにバンバン宣伝してどんどん貸しています。その一方で、学校・教育機関では消費者教育は全然していません。消費者教育を抜きにしてサラ金が存在しているのはやはり問題ではないか。借りない方がいい。サラ金から借りるぐらいだったらそういうお金はつかわないことです。
それから借りたとしても返せる範囲で借りることです。
そして返せなくなったときは、返せないなら返せないと開き直ることです。開き直ったらいくつも方法はあります。それらの制度を利用しないことはないだろうと思います。
以上で私の話を終わらせていただきます。
サラ金対策の実用面でのポイント
報告:さつきつつじ会事務局長 森口芳樹
さつきつつじ会の森口と申します。さつきつつじ会でのサラ金対策のとりくみから実用面でのポイントをいくつか述べたいと思います。
▼一つ目は、二度と借金しないことです。
繰り返せば手の打ちようがありません。
また、生活保護を受けている人はかなり法律で守られているので、それを悪用するようなことはやめてください。例えば、携帯電話を契約して電話料金を全然払わなくて、請求に対しては「俺は生活保護を受けているから払えない」というような踏み倒しはやるべきではありません。
▼二つ目は、借金を払うか払わないかを決めてください。
先ほど江村先生が説明された返済の実例をもう一度見てください。借金30万円、40%の金利で1カ月後に利息は10,192円です。先ほどは毎月の返済額を15,000円としましたが、毎月の返済額が10,000円だと、元本が減ることはありません。死ぬまで一生、払い続けなければならないことになります。サラ金屋の借金奴隷です。毎月の返済額が15,000円だと、35カ月、約3年かけてようやく返済することができます。
生活保護費の生活費は約8万円です。生活を計画的に組み立てて残せるのは1万円程度です。毎月1万5千円支払うことは自分の今後の人生をサラ金への借金の返済にあてることになります。生活していくうえで何かとお金が必要なときがあります。アパートを転居したいと思っても、役所は一時扶助を出すことに渋くなっています。また親の法事の連絡があったり、身内に不幸があったときにはまとまったお金がないと郷里には帰れません。いざというときのために少しずつでもお金を貯めていく必要があります。サラ金屋への返済をはじめたらお金を貯めることは不可能です。
他方、払わないということは貸し手の怒りをかぶることになります。その覚悟が必要です。
払うか払わないかは自分の今後の人生をどうしていくかの問題です。じっくり考えて決めてください。
▼三つ目は、払わないとした場合、自分の意志を曲げないやり方を考えてください。
感情的になってはいけません。サラ金屋の督促状を破って捨てることがよくありますが、ダメです。相手の言い分をきちんとつかみ、対応策を考えなければなりません。
そのうえで一番適当な対応策を選んでください。
時効が成立している場合(業者5年、個人10年)には時効を援用すればいいです。「ちょっと待ってくれ」と言ったり、1000円でも支払えば時効の成立がは帳消しになります。内容証明郵便で時効が成立しており支払う意志がないことを通知すればほとんど解決になります。
時効が成立していない場合には、裁判所の手続に持ち込んだ方がいいと思います。裁判所の手続としては、裁判所からの支払督促に対して不服を申し立て、正式裁判での判決によって強制執行を受けるというやり方や、自己破産があります。強制執行というと大変なことと聞こえますが、差し押さえる財産がなければそれだけです。クーラーや冷蔵庫は差し押さえできません。せいぜい電話債券ぐらいです。自己破産は30数万円の費用がかかるのが難点です(法律扶助協会での立替と減免がありますが)。自己破産の目安は年収の3年分といわれています。
サラ金屋はよく「裁判に訴えるぞ」と脅しますが、裁判所に持ち込まれて困るのはサラ金屋の方です。差し押さえるものがなければ何も得られません。それよりは脅しと懐柔で少しでも回収できた方がいいです。だから、サラ金屋の督促に対しては内容証明郵便で支払う意志がないことを通知し、それでも督促に来た場合には「裁判に持ち込んでくれ」と言うことです。
それから、アパートを転居し住民登録をしないという方法(つまり夜逃げ)もあります。いまは保証金の要らない簡宿転用型の福祉アパートもできてきたので広さにこだわらなければ、それほどの費用はかかりません。アパートを転居した場合には当然、福祉事務所のケースワーカーには報告します。ケースワーカーがサラ金屋に連絡することはありません。しかし住民登録すればサラ金屋すぐに住所地をつかみます。住民登録しないという方法は一時しのぎにはなります。これに関連して、野宿から居宅保護に移ったとき、サラ金借金がある人は生活が落ち着き借金にケリをつける腹づもりができるまでの間は住民登録は避けた方がいいです。
▼内容証明郵便はサラ金屋とわたりあうときに有効な手段です。私が関わった時効が成立しているケースで、内容証明郵便ですべて解決しました。内容証明郵便の例文を資料として掲載しました。書式がありますので書き方を覚えてください。
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