《第11回 東大阪国際交流フェスティバル》
 三ノ瀬公園に7,000人参加、
11回目の新しいスタート飾る
市民の会 西山 健一郎


 ひとくぎりの10回に新たなページを加える「第11回東大阪国際交流フェスティバル」が、2006年11月3日、青空のもと開催されました。

《いきいきした参加者の表情がフェスタの命》
 今年のフェスティバルで最も印象に残ったのは、約7000人の参加者のうちの多くの方々が長い時間、会場内にとどまって舞台をみたり、出店を訪れたり、さらに周りの市民と交流を深めるなど、三ノ瀬公園に活気があふれたことです。
 舞台前の丸テーブルのイスには常時、子どもたちから、お年寄りまで、明るい笑顔と華やかさで埋め尽くされました。ワイワイ・ガヤガヤ、ムシャムシャ・パクパク、ガブガブ・グイグイ。さらにペチャクチャ・パチパチと声と音が入り混じって、まさにフェスティバルの原動力がこれだと再確認しました。
 木下和子さん出品の「テトのムーラン」や「ムーランのリズム」などの大きな絵画も展示され、集まった子どもたちの「これ何やろな? 何や何や」の声も聞こえます。
 舞台を最も楽しんでいたのは、オモニたちでしょう。手拍子に拍手、舞台を指差しながら周りのお友達と話す顔は、満面の笑み。そして、たまに間(あい)の手のように声も入ります。人生の先輩たちが見守るまなざしはやさしさにあふれ、この会場になくてはならないものの一つです。

《出店に声掛けを、そしてひとこと感想を》
 40店以上の出店が、今年も参加していただきました。お店のスタッフから見ると、フェスティバルはどんなに見えるのかな? そんな気持ちで各店の裏側からのぞいてみました。
 お店をやっていると、上からのテントの暖簾や、お品書きとテーブルの隙間から見える景色が、フェスティバルです。お店の奥で材料を調理し、下ごしらえなどに忙しくしながら、お客さんのお越し
を待ちます。この味は自信があるのにと気張っても、なかなかうまく買ってもらえないこともあります。
 ふと見上げると、「これホンマにうまいんやろか?」。ちょっと不安げなお客さんの顔につきあたります。そんなとき、お客さんから「どこの食べ物? どんな味やろか?」などの一言があったら、もっともっとお店もやりがいが出るのかなぁと思います。
 ベトナムや、中国・アフリカなど、色んな食べ物のことや、着ている民族服のことなどなどがやりとりの話題になったら、お店の頑張りも倍増間違いなしです。
 今年は「毎日新聞」連載の「立ち飲み三銃士」が出店に出動し、沖縄の泡盛やスパムが人気を呼びました。立ち飲み屋さんを占拠したのは、むろんおっちゃん連中のようでしたが、ここでは彼らが主役となって、しっかり立ち飲み屋特有のああでもない、こうでもないといった楽しい交流が繰り広げられました。

《次回のフェスティバルに望むこと?》
 個人的な感想ですが、次回というか、いつかに、こんなことができたらいいなと思うことがあります。
 それは、いつもフェスティバルのトリとしてオモニたちの歌うアリランやオナラに合わせて、舞台の回りではみんなも参加して、賑やかに肩踊りが繰り広げられます。夢は、このトリの際に参加者全員で行う何千人規模の肩踊りの実現です。
 無理は承知で、そんなことを夢見ながら、11回目のフェスティバルの報告とします。