NPO東大阪国際共生ネット
  
設立記念の集い  
事務局 西山 健一郎

 1996年に始まった「東大阪国際交流フェスティバル」をきっかけにして、東大阪地域で生活する外国籍住民との共生をめざした取り組みが様々な形で広がってきています。これらの取り組みで築かれた人と人との絆をより強固に、より幅広くして行くことを目的に昨年から準備が始まった「NPO(特定非営利活動法人)東大阪国際共生ネットワーク」が、6月8日に設立の集いを開催しました。

《豊かな出会いで変わるこの街・東大阪》

 この集いには、国際共生ネットワークの名にふさわしく、地域に在住する韓国・朝鮮人、中国人をはじめ様々な市民が参加するなか、まず、「NPO東大阪国際共生ネットワーク」理事長の荘嘉時氏の挨拶から始まりました。
 荘さんは「東大阪が、豊かで温かい街になればと願っている」としたうえで、ネットワーク結成のきっかけとなった国際交流フェスティバルが年1回だけではもったいないこと。もっと色々なことを一緒に取り組み、特色ある東大阪市としたいこと。そのためにネットワークへの力の結集と、今年の第8回フェスティバルを大成功させ、さらに国際交流センターを一日でも早く作りたいとの決意を述べられました。
 続いて、NPO法人の理事でもある東大阪市教組の林氏から、この「ネットワークの目指すもの」についての報告がありました。
 ネットワークの目指すものとして、「参加者の多様性を大事にして、地域の外国籍住民から信頼をえた取り組みを進め、共に生きる社会を目指して行きたい。そのために、若い人への拡がりを期待したいし、信頼を得るためのネットワーク作りが必要である。更に、秋の第8回東大阪国際交流フェスティバルも、このNPO主催で行いたいし、今年度は予算がつかなかった国際交流センターの実現も目指したい」。林氏からは、このようなネットワークの活動の基調や、当面の活動について報告がありました。

 次に、来賓として、東大阪市人権文化部の田辺理事、NPO法人コミュニティ・エンパワーメント東大阪の千葉氏、(財)とよなか国際交流協会の榎井氏から挨拶がありました。
 田辺理事からは、「市の外国籍住民人権基本指針が3月にでき、これを基本に今後の施策を行って行くが、今年を国際交流センター実現に向けてのふみ出す年にしたい」と、行政としての決意が語られた。千葉氏からは、「同じNPO法人として、行政に提言をして実現して行く『コミュニティ・シンクタンク』になって欲しいし、そういう集団を共に作っていきたい」と、同じNPO法人としての呼びかけがありました。
 また、国際共生の取り組みでは先輩である豊中の榎井氏からは、「各地で予算が削減されたりして、国際交流への風当たりが厳しい中で、新しいNPOが出来たことはすばらしい。私たちは、地域に住んでいる外国人と日本人が同じ地平に立って、地域に根づいた新しい街づくりを進めていかなければないと思います」と、力強いエールが送られました。

 その後、元東大阪市の民族講師で、韓国へパンソリ(朝鮮民謡)の勉強に留学し、最近帰国した安聖民氏から、得意のパンソリが披露されました。
 朝鮮民謡のあとは、リレートーク「夢を語る」と題して、このネットワークに参加する個人・団体が、ネットワークに期待することなどとして紹介されました。
 まず、鴻池在住の中国人・劉志武氏からは、「このNPOと日中友好・経済繁栄のために協力して行きたい。ぜひ東大阪に立派な中華街を作り、海外の品物を並べたい。そして、東大阪を我々にとって住みやすい場所にしていきたい」と、具体的な提起があった。
 在日白頭会助学基金会の姜鎬奇氏、ウリソダンの朴允景氏からは、「中国吉林省で学校へ行けない子どもたちへの助成を行っている白頭会の取り組を、NPOと共に広げて行きたい」「ウリソダンは出来て10年以上になるが、いまだに狭い借家である。ぜひ自前のソダン会館のようなものが欲しい」など、それぞれの抱負が語られた。
 国際共生ネットワークでは、地域での取り組みとして各種の教室活動を計画しているが、「チャレンジ二胡合奏団」講
師の王克非氏、「中国語講座」講師の張健氏からは、「故郷の楽器、二胡を通して音楽での交流を図りたい。来年は、皆で発表会を開きたい」「両親と妹は中国へ強制送還され、一人での生活を強いられている。地域でなにか出来ればと中国語講座を始める。ぜひ来て欲しい」など今後の取り組への思いが述べられた。
 さらに、同胞保護者会の朱玉氏からは、「ぜひ、大オリニ運動会をNPOで開催したい」。サランバン・アンバンンの鄭貴美氏からは、「サランバン・アンバンでは、ハラボジ・ハルモニが韓国人・朝鮮人のままで人生をまっとうしてほしいと考えている。この課題は、韓国・朝鮮人の課題でもあり、日本人の課題でもある」と、それぞれNPOへの期待が述べられた。
 リレートークの間には、「サムルノリ」や中国楽器演奏もあり、盛りだくさんな集いで心のこもったものとなりました。
 合田氏がまとめのあいさつをおこなって、NPO設立記念の集いの第1部を終了しました。

 そして第2部は、会場下の料理室に移動して、「楽しいアジア・世界の料理教室」の講師と受講生による韓国済州島料理を囲んでの、交流会が催されました。
 参加者の朗らかな談笑が響きわたり、安聖民さんの歌に合わせて全員で踊る風景は、東大阪での新たな一歩を感じさせる一日となりました。

■東大阪国際共生ネットワークでは、すでに次のような取り組みを進めていますので、多くの皆さんの参加を呼びかけています。

《NPO国際共生ネットワークの催し案内》
●チャレンジ二胡合唱団(講師:王克非氏)

 ・毎週金曜日7〜9、ISD布施 (近鉄「布施駅」南口前、大阪経済 法科大学留学生寮)にて(費用月 2,000円)
●楽しいアジア・世界の料理教室(第2回「タイ料理」)
 ・8月30日(土)、東大阪Fリージョンセンター5階(近鉄「布施駅」北口前)にて(参加費1,000円)
●第1期ハングル講座(講師:高賛侑氏)
 ・毎週土曜日2〜4、 ISD布施にて(費用1期10回コース12,000円)
●第1期中国語講座(講師:張健氏)
 ・毎週木曜日7〜9、河内労働者福祉協議会(近鉄「瓢箪山」駅前)にて(費用1期10回コース12,000円)
●第1期韓国民謡教室(講師:安聖民氏)
 ・毎週火曜日、ISD布施にて(費用5回コース8,000円)