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《2010福祉有償運送セミナー》

〜生活者としての高齢者・障がい者の移動の問題を考える〜
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| STSセミナー風景(2008.11) |
私たちは“誰もが自由に移動できる地域社会を”という共通の想いで長い間、移動送迎サービスのネットワークとしてすそ野を拡げるべく取り組みを進めてきました(関西STS連絡会:運転講習修了者累計3,172名―2009年末現在)。しかし、2006年の改正「道路運送法」においても、法そのものが事業者向けの法律であることや、各自治体における運営協議会の開催も地域福祉を推進するための機能を充分に果たしているとは言い難い現状を否めません。
国土交通省、厚生労働省、自治体、タクシー事業者、NPOなどの代表による制度のフォローアップ検討会などの一定の努力にもかかわらず、各運営協議会でのローカルルール等が壁(バリア)になって、足元の移動送迎サービスは遅々として拡がっていないというのが現状です。フォローアップ検討会での討議をもとに2009年5月に出された「運営協議会に対する考え方」(国土交通省通達)も、移動送迎サービスの現場の課題解決や、移動制約者の自由な移動の確保には、残念ながらつながってはいません。
昨年、誕生した新政権による「交通基本法」制定に向けた各界各層へのヒヤリングが始められていますが、移動送迎サービスの推進と地域生活者の自由な移動の確保に向けた共助・協働の地域社会を一歩進めることにつながることを願ってやみません。2010年の幕開けがその節目の年になりますこと、そしてこの「2010福祉有償運送セミナー」が共同の実りある成果を残せるよう努力していますので、皆様方のご参加を心よりお待ちしております。
■ 日 時 : 2010年3月14日(日)13:00〜17:30 (開場12:30)
■ 会 場 : 高槻現代劇場・文化ホールレセプションルーム
(大阪府高槻市野見町2-33)
■ 資料代 : 無料
■ 主 催 : NPO法人 全国移動サービスネットワーク ・ 関西STS連絡会
■ 後 援 :大阪府 高槻市 大阪府社会福祉協議会 高槻市社会福祉協議会
日本福祉のまちづくり学会関西支部
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■セミナーの主な内容:
《第1部:基調講演》
●基調講演:「交通基本法から考える利用者本位の移動について」
講師:辻元清美さん(国土交通副大臣)
※緊急の公務の場合、出席できない場合があります。
《第2部:問題提起》
●報告T:「道路運送法改正後の福祉有償運送の実態調査とその考察」
講師:猪井博登さん(大阪大学大学院工学研究科・助教)
●報告U:「全国の福祉有償運送の現状と、いま問われているもの」
講師:河崎民子さん(NPO法人 全国移動サービスネット・副理事長)
《第3部:パネルディスカッション》
●パネルディスカッション「誰もが自由に移動できる地域社会を目指して」
・猪井博登さん(大阪大学大学院工学研究科・助教)
・横山和廣さん(移動ネットおかやま・理事長)
・河崎民子さん(NPO法人 全国移動サービスネット・副理事長)
・伊良原淳也さん(関西STS連絡会・代表) |
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「セミナー・チラシ/参加申込用紙」【ココから】 |
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2010年1月吉日
各 移動送迎団体グループ 担当者 殿
関西STS連絡会 代表 伊良原 淳也
特定非営利活動法人 移動送迎支援活動情報センター 理事 柿久保 浩次
福祉有償運送における運転協力者は、「普通第1種免許は国土交通大臣認定の講習を修了していること」が「運転者の要件」とされております。
毎年、国土交通省により改正道路運送法のフォローアップ検討会が開かれ、登録(更新)手続きの簡素化や経過措置などが検討されてはいるものの、各行政による上乗せ基準などが私たちの日常活動に重たいハードルとなっているのが現状です。
大阪府の「福祉有償運送登録状況」によると、利用者数は増えているにもかかわらず、登録団体が「176(2007年4月)」から「165(2008年4月)」に減少、運転者も「1,197(2007年4月)」から「1,063(2008年4月)」に減少しており、移動送迎支援活動を実施している各団体、そしてサービス利用者さんの悲鳴が聞こえてきております。
この間の全国各地での調査結果でも、運転協力者の確保が非常に難しく「減少傾向」を示しているという厳しい現状が明らかになってきています。
ともあれ、可能な限り運転協力者を確保し育成していくことが、今後の移動送迎支援サービスの拡充に向けての大きな課題となっていることには違いありません。
“誰もが自由に移動できる地域社会”、そして“活きいきとした移動送迎支援活動の発展”を願う私どものネットワークでは、この機会に各地で開かれている「福祉有償運送及びセダン等運転者認定講習会」にそれぞれの力量に合わせて、可能な限り参加、修了されることをお勧めいたします。
敬具
| 福祉有償運送運転者「講習会」案内 |
| 開催日 |
開催場所 |
詳 細 |
3月6日(土)
〜7日(日)
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ヒューマインド(大阪市浪速区) |
ココから |
4月19日(月)
〜20日(火)
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ヒューマインド(大阪市浪速区) |
ココから |
5月17日(月)
〜18日(火)
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ヒューマインド(大阪市浪速区) |
ココから |
6月21日(月)
〜22日(火)
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ヒューマインド(大阪市浪速区) |
ココから |
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2010年2月吉日
各 移動送迎団体グループ 担当者 殿
《福祉有償運送》
関西STS連絡会 代表 伊良原 淳也
特定非営利活動法人 移動送迎支援活動情報センター 理事 柿久保 浩次
■ 2006年10月に「道路運送法」が改正され、NPO法人、社会福祉法人等の非営利団体が登録すれば福祉有償運送が可能となりました。その際、運転者には「国土交通大臣が認定する講習の修了者」という要件が新設されました。「誰もが自由に移動できる地域社会」を願い、「活きいきとした移動・送迎サービスの発展」に向けて取り組んできた私たちは、この3年間で3,200余名の認定研修修了者を送り出してきました。現在、大阪府下では登録を済ませた180団体が、移動・送迎サービスを実施しています。
■ 利用される方々の外出目的に沿った適切な指示・伝達・報告や安全確保、事故発生時や苦情の処理などが「運行管理」といわれるものですが、これらは運行管理者と運転者の連携や、協力体制があってはじめて実現されるものです。利用される方々のニーズの受付から、運行の調整や連絡等、その都度、的確な対応が求められます。移動・送迎サービス特有の課題と向き合い、地域に不可欠なサービスとして拡げていくためには、インストラクター、運行管理者、車両管理者の年に1度程度のスキルアップ研修が大切であると考えています。
■ 今回は大阪府社会福祉協議会と共催で、1月、2月に実施した、福祉有償運送の運行管理者及び運転者のスキルアップ研修と同じ内容の研修を、好評につき追加開催するものです。1月、2月に参加できなかった人を対象にしています。お早めに申し込まれることを勧めします。
敬具
《運行管理者及び運転者のスキルアップ研修》
■ 開催日: 2010年 3月20日(土)
■ 時 間: 12:30から16:30まで
■ 会 場: ヒューマインド(大阪府福祉人権推進センター)
大阪市浪速区久保吉2-2-3 TEL06-6561-4193
■ 定 員:25名(申込先着順) ■ 参加費:無料
■ 主 催:特定非営利活動法人 移動送迎支援活動情報センター
■ 共 催:社会福祉法人 大阪府社会福祉協議会/関西STS連絡会
※希望日を「申込用紙」で指定の上、FAXでお申し込み下さい
【問合せ&申込先】TEL/FAX 06−4396−9189(担当:えのきぞの)
※この事業は「西日本高速道路エリア・パートナーズ倶楽部」の助成を受けて実施しています。 |
■ 運行管理のポイント/車両管理のポイント(12:30〜14:00)
■ 福祉有償運送法制度の理解/リスクマネジメントの理解(14:00〜15:00)
■ 安全・安心な移動・送迎サービスの運転手の実習/まとめ(15:00〜16:30) |

「申込用紙」(ココから)
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『《関口国交省総政局次長・「交通基本法」で講演》移動サービス供給増と財源確保が重点課題に』(東京交通新聞2010.3.1)
国土交通省の関口幸一総合政策局次長は先月19日、都内で開かれた全国子育てタクシー協会のセミナーで、来年の通常国会に提出する「交通基本法」をテーマに講演、最新情勢として財源の担保と移動サービスの供給量の増強を重点課題に挙げた。法案検討会を主宰する辻元清美副大臣や関口総政局次長らは今後、検討会の議論と並行して全国乗用自動車連合会や自家用車有償運送NPOなど関係団体の会議で講演する予定。一般向けには2日を締め切りに意見募集中。1日の第7回検討会にはタクシー、NPO系が登場する。
関口氏の講演要旨は次の通り。
【法案の骨格】野党当時の民主、社民両党が共同で提出し、廃案となった条文がペースとしてあり「移動の権利」の扱いが最大のポイントになる。国民一人ひとりが生まれながら権利として移動が保障されているという理念だ。従来、政府が乗らなかったのは、法を担保する手段がない中で権利だけが発生すると国・自治体に補償請求が相次ぐ懸念があったため。交通行政として目指すべき方同は間違っておらず、今回は内閣の法案なので予算などの制度・政策を同時にきっちり仕上げる必事が出ている。
【道運法との関係性】基本法自体には道路運送法などの許認可を規定しないので、急に事業に変化は生じないだろう。ただ、関連する事業法は移動の保障の観点から見直しの対象になる。自動車、海運、鉄道、航空ほか自転車や徒歩まで関係し、切り口もバリアフリー、過疎、幹線、物流など関係分野すべてに及ぶ。今後の議論になる。
【移動サービスの供給量】高齢者・障害者などにわたる移動手段の確保は移動サービスの供給を増やすことにほかならない。自治体の反応は、都市でも公共交通の量は不足しているという。タクシーを減らしていっても需要がさらに流れれば、中心街に車両があふれる光景は続くだろう。
【展望と期待】道運法など既存の枠にあまりとらわれず、移動部分にとどまらない世間の感覚で生活支援サービスを考みてほしい。自治体の福祉部局は移動のニーズを意識している。市町村の計画に、基本法の制定の動きは今後を考える長い機会になると思う。
『《全国移動ネット・関西STS連絡会》14日に福祉有償セミナー/講師に辻元国交副大臣迎え』(東京交通新聞2010.3.1)
NPO全国移動サービスネットワーク、関西STS連絡会は14日、高槻市の高槻現代劇場で「福祉有償運送セミナー」を開催する。国土交通省の辻元清美副大臣が「交通基本法」をテーマに講演する予定。このほか大阪大学大学院の猪井博登助教授、全国移動ネットの河崎民子副理事長が有償運送の現況で問題提起した後、パネルディスカションを行う。
福祉有償運送は事業者法である道路運送法の中で「登録制」として位置づけられたが、移動送迎サービスの拡大は遅々たる歩みであるのが現状。政権交代後、「道路基本法」制定に向けたヒアリングが開始されている状況などを踏まえ、移動送迎サービスの今後を考える。(セミナーの問い合わせ先は関西STS連絡会06・4396・9189。)
『運転者のスキルアップで研修会』(東京交通新聞2010.3.1)
NPO移動送迎支援活動情報センターは先月18日、大阪社会福祉始動センターで、福祉有償運送の「管理者・運転者スキルアップ研修」を開き、運行・車両管理のポイント、関係法令等を勉強した。
『障害者送迎NPOに壁/タクシー業界交え運営協「ルール厳しすぎ」』(日本経済新聞2010.2.26)
障害者や要介護者らを車で送迎し、通院や買い物などを支援する非常利組織(NPO)の活動が困難になる例が各地で起きている。国土交通省に登録されれば、タクシーのように運賃を取って人を運ぶことが例外的に認められているが、NPO側は「地方ごとに定められるルールが厳しすぎる」と指摘。交通弱者の足を守るため、国交省に改善を求めている。
障害者らを送迎するNPOの活動は1980年ごろから各地で始まった。当初は法的位置付けがあいまいだったが、運賃負担の重いタクシーでは需要に応えきれず、介護の専門家のサポートが必要との考えから、2004年の国交省通達で例外的に容認。2006年には改正道路運送法で、白ナンバー車で例外的に有償運送できる自家用自動車登録制が適用され、正式に認められた。全国で2009年に約1万4000台が登録されているが、活動するNPOは2327団体で、2年前と横ばい。むしろ石川県では16減、東京都では12減となるなど18都道府県では減っている。
障害者団体などは「高齢化の進展などで需要は増えている」と口をそろえるが、法的な位置付けを得たことで、かえって活動しにくくなる事態が起こっている。背景にあるのが、同省令に基づき地域ごとに設置され、自治体やタクシー会社などが参加する「運営協議会」だ。
安い運賃で送迎するとタクシー利用者が減る恐れがあるため、NPOの活動内容や2年に1度の登録更新には協議会の合意が必要。協議会では乗員の年齢、車両の車検頻度などについて独自の“地元ルール”を守らせることもでき、あるNPOは「我々から見ると、理不尽なルールもある」とこぼす。福島県いわき市のNPOは昨年、登録更新に協議会が反対したため運賃を取った活動ができなくなり、ガソリン代程度の実費だけを受け取る実質無償の送迎に切り替えた。担当者は「赤字で苦しいのだが」と唇をかむ。富山県射水市のNPOは、車いす用福祉車両で知的障害者を送迎するよう協議会で求められ、「福祉車両は3台あるが車いす利用者はいない。維持費も高く、普通車を使いたい」と困惑する。
これに対し、タクシー側は「NPOへの規制はタクシーより緩い上、安全上必要。活動しやすく変えるという意見はおかしい」(全国乗車自動車連合会)と反論する。
国交省は交通弱者に配慮した交通基本法制定の検討を始めたものの、同省自動車交通局は「すぐに見直すことは考えていない」としており、改善には時間がかかりそうだ。
『国交省「交通基本法検討会」/来月1日のヒアリングは、タクシーや福祉有償をテーマに』(東京交通新聞2010.2.22)
国土交通省は来月1日に開く予定の「交通基本法検討会」第7回会合で、タクシー、ボランティア福祉有償運送などSTS(スペシャル・トランスポート・サービス=個別輸送体系)をテーマに据え議論する方向だ。昨年11月の初会合以降、4人ずつ関係者へのヒアリングが続いているが、タクシーがストレートに取り上げられるのは初めて。
調整中の出席予定者は全国ハイヤー・タクシー連合会ケア輸送委員会、全国子育てタクシー協会、NPO法人全国移動サービスネットワーク、NPO法人障害者インターナショナル日本会議。
16日の第6回会合では、交通とまちづくりを題材に奥山・仙台市長、川岸・富山地方鉄道社長、宇都宮・人と環境にやさしい交通をめざす協議会、疋田・NPO自転車活用推進研究会理事が意見表意した。
宇都宮氏はLRT(次世代軽量路面電車)の富山ライトレールの運営や、市民側にも協力を課す金沢市の「バス・トリガー協定」(運貸の値下げに採算ラインを設け、割った場合、運行を中止する契約)などに触れながら「公共交通は街の装置、公共財だ。直接利用しない人も“利用可能性”や渋滞の解消といった便益を享受している。民間事業による独立採算運営は海外では例が少ない。行政や沿線住民など公が支えていくべき」と主張した。
自転車を推進する辻元清美・副大臣の肝いりで登場した疋田氏は「エコ、健康には一番。自動車道路の中に通行帯を設ければスピードが出せて歩行者にも安全」と述べた。奥山氏はバスや地下鉄を中心に提言した。
冒頭あいさつした三日月大造政務官は「交通の移動は人の生活であり、福祉につながる」と話した。
『福祉輸送などで要望書/移動サービスネット、国交省に』(東京交通新聞2010.2.8)
障がい者や高齢者の病院への送迎や、過疎地輸送を手掛ける団体の全国組組織・全国移動サービスネットワークはこのほど、自由な移動を国民の権利とし、国が必要な支援を行うよう求める要望書を三日月大造国土交通大臣政務官に提出した。国土交通省は交通基本法検討会の場で、交通に求められるさまざまな要件を探っており、同ネットワークは今後、国交省に要請して検討会の場で団体としての考え方を鋭明する。
道路運送法で福祉有償運送または過疎地有償運送と呼ばれる福祉輸送や過疎地輸送は、昨年3月末時点で全国700ヵ所を超す地域で実施。福祉輪送という視点から、事業者は社会福祉協議会やNPO法人に限定され、タクシーのような事業用車でない一般乗用車を利用できるほか、営業用2種免許を持たない一般ドライバーも運転できる。
国交省のまとめでは、福祉・過疎地輸送は介護保険の対象になっていることなどから全国で3000団体弱の事業者(車両数釣1万4500台)が手掛けるが、経営は厳しく参入と撤退が繰り返されている。
移動ネットが問題視するのが経営面とともに、既存のタクシー事業者との競合を避けるため、事業者登録に地域の運営協議会での合意を必要としている点。国交省への要請で移動ネットの柿久保浩次副理事長は、「障がい者や高齢者の移動は福祉というよりも生活を支えるライフライン。国は移動の自由を保障するため必要な支援を行うとともに、社会福祉の観点で運営協議会での合意も外してほしい」と訴えた。
国交省は昨年末に開いた検討会の4回目の会合に、群馬県六合村社会福祉協議会の冨澤和吉事務局長を招き、福祉輸送の必要性を聞いている。
『《福祉有償運送》「活性化へ道路運送法改正を」/全国移動ネット、国交政務官に陳情』(東京交通新聞2010.2.1)
全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット、中根裕理事長、187団体・個人)は先月26日、国土交通省の三日月大造政務官に対し、福祉有償運送と過疎地有償運送の現行制度が活動実態にそぐわないとして、道路運送法を改正するよう陳情した。柿久保浩次副理事長(大阪)、渡部勝理事(愛知)、山本憲司理事(東京)、伊藤みどり事務局長が、前原誠司国交相あての要請書を手渡した。陳情後、記者会見を行い、窮状を訴えた。
具体的な要請内容は、@移動を保障する財源確保と自治体の責任の明確化、A有償運送の登録要件の「運営協議会の合意」撤廃と同協議会の地域福祉交通の検討の場への位置付け、B異議申し立てできる第三者機関の設置、C2分の1対価基準の撤廃を含むルール見直しと簡素化、D利用対象者の要件で経済性など生活環境要因を考慮――の五つ。
三日月政務官は「高齢社会で移動ニーズば高まっているのに、応えられないボランティア有償運送があり、お客がいなくて稼がないといけないタクシーのような交通機関がある。市場の需給がミスマッチ状況にあると認識している。いっぺんに整合性がとれるか分からないが、どんな担い手がどういうサービスを提供するのか、一度問題を整理する時期にきている。交通基本法案を来年の通常国会に提出する。その中で移動の権利を明確にしたいと考えている。この機会に、制度を見直し、関係する道路運送法の見直しも検討していきたい。改善点を提案してほしい」との見解を述べた。
『大阪の関西STS連絡会/運転者講習2500人超す』(東京交通新聞2009.12.14)
関西STS連絡会(伊良原淳也代表)は7、8の両日、今年最後の福祉有償運送運転者の講習会を開催、30人が受講し講習・実技を修了した。
国土交通省が認定する同講習会は有償運送事業の登録制移行後の2007年1月から開始、累計受講者数は2517人となり、3年間で2500人を突破した。1種免運転者が有償運送に携わる場合の要件となる。
最終日の8日は道路運送法など関係法令を勉強した後、2班に分かれ、@福祉車両への車いす乗降、運転実技、Aセダン車両への乗降・介助実習、車いす実技――を行った。
大阪府内の福祉有償運送登録団体は今年4月現在、165事業者、運転者数1096人(1種免許965人、2種免許131人)で、全般的に横ばいから微減傾向にあるものと見られる。府内で国交省認定の運転者講習を実施しているのは関西STS連絡会など9団体ある。近畿2府4県では24団体。
大阪府では「登録事業者数、運転者数は変動しており増減があるのが実情」(地域福祉推進室)と話している。
『福祉運営協議会の問題検証/移動ネットがフォーラム』(東京交通新聞2009.11.30)
NPO法人全国移動サービスネットワーク(中根裕理事長)と移動ネットあいち(渡部勝理事長)は24日、名古屋市内で「福祉有償運送運営協議会を検証するフォーラム」を開催した。国土交通省自動車交通局旅客課の廣瀬正順新輸送サービス対策室長や自治体、学識者、タクシー業界の代表がパネルディスカッションに参加。それぞれの立場から福祉有償運送に対する考え方などを述べた。
パネルディスカッションを前に、嶋田暁文九州大学大学院准教授が「福祉有償運送をめぐる法的問題点と改革展望」と題し基調講演。@運営協議会での合意の議論が「必要性、区域、対価」の3要件に「ローカルルール」が上乗せされている、A合意がされなかった場合などの不服申し立てが困難となっている、B現状の制度運用での地方への権限移譲は責任の所在があいまいになる――などの問題点を指摘した。
パネルディスカッションでは、進行役を務めた全国移動サービスネットワークの中根理事長が「今日のテーマの運営協議会を検証するという意味では、ニーズと実際の需要、さらに供給の面から議論が必要ではないか」と指摘。移動ネットあいちの渡部理事長は「供給面で言えば私が運営する団体ではドライバーが1000人に上っている。毎週運転の講習を実施している」と体制整備を強調。
加藤博和名古屋大学院准教授は「人が人らしく生きる意味での潜在的なニーズの議論はできていない。自治体にとって福祉有償運営協議会はやらされている、という感覚だ」と述べ、自治体で「福祉交通計画」策定など関係者間の議論が必要との認識を示した。
国の立場からは廣瀬新輸送サービス対策室長が「地域の輸送ニーズ、交通ネットワークの実情に応じて自治体、関係者の合意形成の場として運営協議会や地域公共交通会議がある」として理解を求めた。
タク業界から出席した天野清美名タ協副会長は、ローカルルールについて「問題があれば事後チェックで、と言われるが、問題があってからでは遅いのではないか。入口で一定の要件チェックは必要。地方分権の中でタクシーやNPOがどういったかかわりを持つのか。助成金など自治体による基盤づくりが求められるのではないか」との認識を示した。
『交通弱者の足「福祉有償運送」に危機/市内で事業撤退相次ぐ/人員確保や採算厳しい』(三重ふるさと新聞2009.11.19)
道路運送法の改定により、2006年に始まった公共交通が利用できない要介護者や障害者の移動をNPOなど非営利法人が自家用車で行える「福祉有償運送制度」。高齢者社会における有力な移動手段の一つとして期待され、現在も多くの人々が利用しているが、事業運営に必要な人員確保の難しさや採算性の悪さから津市内でも2年期限の運輸局への登録を更新せず、撤退する事業者が出るなど厳しい状況が続いている。
持続可能な法整備は必要
2003年度に介護保険に「通院等乗降介助」が設けられ、多くのNPOや社会福祉法人が要介護者・障害者の通院・通所時の移動を行ってきた。しかし、多くの事業所が道路運送法の許可を受けずに行っていたため、自家用車での有償運送は「白タク行為」にあたるとタクシー業界が猛反発。その声を受けた国交省と介護保険を運営する厚労相が協議を重ねた結果、2006年4月に道路運送法を改定、施行したのが「福祉有償運送制度」。
制度開始から約3年半が経過した現在、津市内ではNPOや社会福祉法人など19の非営利法人が、津市、公共交通利用者、バス・タクシー等の公共交通機関で構成する「運営協議会」を通じて運輸局に登録している。それら法人によるサービスは、公共交通機関の利用が困難な交通弱者の重要な「足」として広く利用されている。
実際、市内の2008年10月〜2009年3月までの利用者数は延べ約2万8000件。この数字からも需要の高さが伺える。しかし、この高需要とは裏腹に2年の更新制である事業登録を1期で打ち切り、この事業から撤退する法人が現在までに4つ出るなど問題が表面化。今後、「足」を確保することが難しい利用者が増える可能性も出ている。
それら法人が事業撤退に至った1つ目の大きな理由は採算性の悪さ。国の規定で福祉有償運送制度の運賃は「タクシーの半額以下が目安」と定められており、介護保険の報酬点数も距離に関係なく一律で低く設定されている。さらに近年の燃料価格高騰もあり、この事業単体で採算をとるのは不可能。そのため社会福祉法人のような比較的大きな事業者は、他の介護事業の収益で赤字補填したり、NPOなどの少人数の事業者は自分たちの人件費を充てる形で、なんとかサービスを継続している状況とみられる。
2点目の理由は運転者の不足。この制度では普通2種免許を取得していなくても、専門の講習を受けた者であれば有償運送ができるが、問題はこの講習の開催頻度。中勢地区では県社協による講習が年3〜4回しか開かれないため、いつでも運転者を補充できる状況にはない。厳しい福祉の現場は必要最低限の人数で運営している事業所が多く、運転者が一人退職しただけでもたちまち事業継続が難しくなるケースも少なくないという。
しかし、これらの問題はすべて2006年の法施行前から危惧されていたことばかり。その予想が改めて現実化したという流れ。これに対し、津市は県の事業を補い今年度から福祉車両の購入費や講習費の補助などを行っているが、一定の助けにこそなれど、問題の根本的な解決にはならない。
厳しい状況が続けば、ますます多くの法人が撤退する可能性も高い。利用者のほとんどが低所得者であることを考慮すると、運賃の値上げは難しいという声もあるが、事業を継続できなければ、一番困るのは生活の「足」を失う利用者たち。
今後さらに高齢化社会が進み、制度へのニーズが増すのは確実。それに対応するためにも、現状の大きな問題点である講習回数の拡充や、介護保険報酬の見直しなどを含めた採算性の改善など、事業が継続できる方策が求められよう。
『《国交省》「交通基本法」制定へ動き/検討会、近く立ち上げ』(東京交通新聞2009.11.2)
国民の移動の権利を保障し、公共交通政策の理念を盛り込んだ「交通基本法」の制定をめぐり、国土交通省で準備体制づくりなど動きが具体化してきた。辻元清美副大臣をヘッドとする検討会を来週にも立ち上げ、民主、社民両党が野党時代に提出し、廃案となった法案をベースに策定される。来年の夏ごろ骨格を整理、2011年の通常国会に出す方向が強まっている。先月30日に総合政策、自動車交通など関係各局による準備会合が開かれた。法制化には生活路線の維持、地球環境への配慮、バリアフリー化など諸対策の観点が含まれ、バス・タクシーをはじめ陸・海・空の事業法の改正も絡む大がかりな作業となる見通しだ。
来年夏ごろにも骨格
辻元国交副大臣は先の就任会見で「交通基本法案を早ければ来年の通常国会に出したい。これまでの交通政策は業界の意見を多く聞いてやってきた。利用者の立場で法律をつくりたい」と意欲を示していた。国交省は交通分野担当の同副大臣と三日月大造政務官の指揮の下、総政、自交、鉄道、海事、道路、都市・地域整備など各局課長級を総動員した作業に取りかかることを決め、準備会合がスタート台となった。
新法はいわば“交通の憲法”。衣食住と並ぶ国民の権利の概念として「移動権」の確立を目指す。特に高齢者、障害者、妊婦・子ども、過疎住民などの移動手段の確保をうたい、公共交通体系・サービスの整備を国や地方自治体、事業者などの責務として規定する方針。例えば、地方バスやデマンド乗合輸送、福祉タクシーなどの導入・維持を事業者任せとせず、地域一体で「公共」が手当てする考え方を打ち立てる方向だ。
検討会のメンバーは調整中。当面は鉄道・バス・タクシー・海運の事業者・団体、労働組合、NPO、学識者などのヒアリングが順次行われる見通し。初会合には前原誠司国交相が出席し、基本姿勢を表明する予定。
立案に当たっては理念・規範にとどまらず、予算・税制などの財源や「地域主権」といった権限にも踏み込む検討が展開されそうだ。国交省関係では地域公共交通活性化・再生法が近似の枠組みとなる。道路運送法など事業法のかかわりや整合、バリアフリー新法などの見直しにつながる可能性が指摘されている。
自治体側の交通担当部局の明確化に期待が高まる一方、移動権を盾に国に対する損害賠償の発生のおそれや、権利・義務を設ける際の法制上の技術などハードルも多いとされる。
『全国移動ネット/要望書を提出へ』(東京交通新聞2009.10.19)
全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット)は10日、三重県伊勢市で2009年度第1回通常理事会を開き、地方分権改革推進委員会の第2次勧告で自家用有償旅客運送の地方移管を予定する2011年の道路運送法改正を踏まえ、前原誠司国土交通相らに要望書を提出することを決めた。
要望案では、有償運送が制度化されたが、市民ボランティア活動や福祉団体による移動サービスの提供が困難になったとして、具体的に、@登録要件の「運営協議会の合意」の撤廃、A移動困難者のクレームや登録拒否団体の不服を申し立てる制度運用上の第三者機関の設置、B現行の運送対価の基準を「おおむねタクシーの2分の1程度」から「タクシー運賃を超えない」に改め、「2分の1」は登録不要の要件に移管する、C福祉有償運送の利用対象者の範囲を「福祉目的の利用」に限定する――を求める。
『三重シンポ「立場超え移動ニーズに」/タクやNPO参加』(東京交通新聞2009.10.19)
増大する高齢者の移動ニーズにタクシーやNPOなどが立場を超えて取り組もう――11日、三重県津市で移動サービスシンポジウムを開催、福祉輸送の問題解決に向けてサービス提供者、自治体などの関係者が第一歩を踏み出した。高齢化率23%、限界集落を含む南北格差、公共交通機関の撤退――など高齢輸送問題の縮図とも言える三重県シンポには、タクシーから大西克己・三重県旅客自動車協会・会長、NPOから大西良太・市民福祉ネットワークみえ・代表が参加。国土交通省から石ア仁志・自動車交通局旅客課長が駆けつけ、全国の成功事例を紹介し地域での創意工夫に期待した。
三重シンポは市民福祉ネットワークみえ、全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット)が主催。津・松阪・伊賀・名張4市、三重県社会福祉協議会、中部運輸局三重運輸支局、さわやか福祉財団、全労済三重県本部が後援。「増大する高齢者の移動ニーズに応える方策はあるか」をテーマに福祉輸送関係者が一堂に会した。全国移動ネットの中根裕・理事長は「三重ならではのモデルを探ることで連携の仕方を学べる」と主催者あいさつした。
国交省の石崎・旅客課長が「福祉輸送についてNPOに期待するもの、タクシーに期待するもの」と題し、基調講演。パネル討論が行われ、大西・三重旅協会長、大西ネットワークみえ代表(NPO法人
伊勢まごころ代表)、湯浅しおり・NPO法人あいあい代表、平野征幸・全国移動ネット理事(佐賀)、吉田一生・三重県健康福祉部長寿社会室長をパネリストに、石阪督規・三重大学人文学准教授が司会し、石崎課長も参加した。
大西・三重旅協会長は「タクシー業界には白ナンバーに困惑し、有償運送制度にまだ納得できない事業者がいるのも現実だが、タクシーにもNPOにも望ましいことではない」と現状認識を示した上で「タクシーは鉄道・バスと違って小回りが利く便利な乗り物というメリットを生かし、現在、三重独自の運送を構築できないかと考えている。具体的には、路線によらない乗合タクシーと地域単位のタクシー借り上げ制度の導入の2つを念頭に置いている」と、タクシーの輸送量がNPOを下回っているとされる三重県のタクシーテコ入れ策を明らかにした。
大西会長はまた、「タクシー事業者と有償運送事業者が共存できるよう、移動制約者のすみ分けができないか。介護保険でいう要支援者と要介護者の利用者側のすみ分けがポイントにならないか」と指摘した。
NPOの大西代表は「草むしりから買い物、病院と広がってきた福祉有償運送には、単に運ぶだけではない人と人との助け合いの歴史がある。そこがお金で動く介護タクシーと少し違う。デマンドバスをいくら走らせても移動の問題は解決しない。移動困難者には手助けが必要で、バスやタクシーに福祉有償運送の行う心の通った手助けまでできるのか」とし、「三重県にある150の限界集落に現在の登録制度がどんな価値があるのか。別の対応の切り口が必要だ」と提起。
平野全国移動ネット理事は「タクシーの大西会長の言うことはよくわかる。私も基本はタクシーが一番と思うが、タクシーを使えない人を見てきて、やむにやまれず手を出し、今がある。理解してほしい」とし、「地域でお金を出し合い、自分たちの住み続けたい街をつくる時代。そのためにも移動手段の選択の幅を広げる登録を要しない運送の見直しが必要」と述べた。
登録49台・運転者61人の有償運送を行う湯浅代表は「年間1千万円程度の赤字。タクシーを利用するようお願いしている。地域で困っている人を前にバスもタクシーも有償運送も手をつなぐしかない」と述べた。
大西・三重旅協会長は、財源問題に言及。「国交省の活性化・再生総合事業は事業者も自治体も皆さんも活用すべきと思うが、原資が小さい。税金なりお金を再配分する原資はもっと他のところにある気がする」と財源確保への意識を喚起した。
タク乗務員を経験した会場参加者からの高齢者・障害者割引の拡充を求める意見に、大西会長は「公共運賃だけに一事業者が突出すると、ひともんちゃく起こるが、高齢者割引の拡充は必要だ」と応じた。
『《市川市福祉運営協》移動困難者でビジョン案』(東京交通新聞2009.9.7)
市川市は2日、市川市役所で2009年度第2回福祉有償運送運営協議会を開いた。「移動困難者に関わる諸問題の解決へ向けての方針」について議論し、長期的な目標として共同配車センター設立を含めたビジョン案を提起した。今後も継続して検討する。
ビジョン案では、短期的な対応として、@サービスの担い手の整備、Aサービスを仲介する者への周知と情報伝達、B利用者や家族に対する移動サービスの周知、長期的な対応として、@共同配車センターの整備、Aユニバーサルデザイン車両の開発、B公共交通システムの再構築――を骨子に立てた。
共同配車センター設置について、武藤厚委員(千タ協ケア輸送委員長)は「利用者の窓口が一つで済む。最終目標に置き検討してほしい。タク会社はインフラが整っているが、公的機関が担う形で当面、相談業務などからスタートするのが望ましい」と意見。中根裕委員(NPO全国移動ネット理事長)は「設立して継続させることが重要。運営を社会福祉協議会が担うことも可能では」と指摘した。
実際にセンター運営する世田谷区福祉移動支援センターの鬼塚正徳氏(世田谷区ハンディキャブを走らせる会)がオブザーバー参加し「移動困難者にセンターは間違いなく必要だが、世田谷では80万都市にしては利用が意外に少ない。料金が原因か利用者が選り好みしているのか、利用実態の把握が課題」と述べた。
市から有償運送運転者育成のための運転者講習受講補助制度の検討報告があり、タク側委員は「ケア輸送士やヘルパー資格を持つタクシーにも対象を広げてほしい」と要望した。
『《全国移動ネットが会見》タクシーとの共同調査提起』(東京交通新聞2009.8.24)
NPO法人全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット)は21日、国土交通省の一般記者クラブで会見を行い、福祉輸送ニーズの全国実態調査結果を報告するとともに、地域住民の移動ニーズに的確に対応した仕組みづくりのため、タクシー業界など公共交通機関と連携した調査の必要性を提言した。調査は自治体ごとに地域事情を踏まえて実施し、通院・通所需要には公的補助が不可欠と訴えた。
会見には、笹沼和利・副理事長(埼玉県移送サービスネットワーク)、河崎民子・副理事長(かながわ福祉移動サービスネットワーク)、鬼塚正徳・理事(世田谷区ハンディキャブを走らせる会)、長谷川清・理事(移動支援フォーラム)、伊藤みどり・事務局長、調査協力した東京学芸大学の山本真祐子・大学院生が参加した。
具体的には「地域にどんなサービスがあり、どんなコストがかかるのか分からないのが現状。今後、継続的なニーズ把握が必要で市民、行政、特にタクシー事業者と一緒に調査したい。調査結果をもとに地域の交通システムを改めてつくっていきたい」(鬼塚氏)、「過疎地には福祉輸送のレベルだけでは応じきれない移動制約者が多くいる」(笹沼氏)、「MUST需要は医療も含めて税で賄うぺきと強く思っている。介護保険や自立支援法では乗降介助やガイドヘルプにしか使えず、改善を働きかける。有償運送が道路運送法に位置付けられたが、利用者の声が反映されておらず、NPOの運転者が減る中、個人が社会参加しコミュニティの助け合いが活発化する法律や制度づくりに取り組みたい」(河崎氏)――と提言した。
同調査は、移動・外出に困りごとを抱えた1161人(3500通配布)からの回答(うち移動サービス利用433人)をもとに分析。
利便性の高い順は、@社協・NPOなど移動サービス、A福祉・介護タクシー、B自治体の移動サービス、C一般タクシー、D鉄道、Eバス――で、上位3つは「知らない」との回答も多い。行政サービスへの期待では「交通費の補助・低減」に次ぎ「福祉車両・バスの運行サービス」「介護者派遣」が多かった。
外出阻害に四大要因があるとし、具体的に@身体的・精神的要因、A経済的要因、B住環境・交通環境要因、C人的支援要因――をあげ、これらを家族、ヘルパー、自家用車、移動サービスが埋めているのが現状で、介助者と費用の低減が必要とした。
大学院生からの報告では、18歳以下は48.2%が付き添い・介助者がいない調査結果に対し、小金井市の知的障害者が外出により暴力行為がおさまった事例を紹介、移動による社会活動の拡大が重要と指摘した。
『福祉車両の操作方法学ぶ/若桜で有償運送講習会』(日本海新聞2009.8.3)
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NPO法人「ワーカーズコープゆいまぁる」(岡本幸子所長)は2日、若楼町若桜の若桜町公民館で「福祉有償運送講習会」を開いた。同町や鳥取市などから19人が参加し、福祉車両の運転や車いすの特性を学んだ。
講師は、大阪市を拠点に移動送迎支援サービスの普及などに取り組むNPO法人「移動送迎支援活動情報センター」の柿久保浩次さんら5人。受講者は、福祉有償運送に必要な心構えや福祉車両の操作方法などの講習を受けた。
車いす利用者送迎の実技講習を終えた同町根安の中村勝広さん(59)は「普段、お客さんを乗せて運転することがないので、心遣いなど勉強になった」と話していた。
福祉有償運送は、要介護者や身体障害者の移動手段を確保するのが目的。第2種免許がなくても、国土交通大臣認定講習修了者であれば輸送サービスを提供することができる。
(写真:福祉車両の操作方法について柿久保さん(右)から説明を受ける受講者たち=2日、若桜町若桜の若桜町公民館▲)
『《キーパーソン》全国移動ネット理事長 中根裕さん』(東京交通新聞2009.7.20)
全国組織のNPO移動サービス団体のトップに若いニューリーダーが誕生した。会員数約200を擁するNPO法人全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット)の先月の総会で新理事長に選出された。
30代、理論派、誠実。「移動困難者の立場から仕組みを考える」を第一に心掛ける。「タクシーは福祉輸送の主役。ドア・ツー・ドア、マン・ツー・マンができる公共交通機関はタクシーだけ。もっとタクシーに福祉輸送を頑張ってほしい」とタクシーにエールを送る。
地域によって火花が飛ぶNPOとタクシーとの関係に対し「福祉輸送はタクシーもNPOも採算上のリスクが宿命。お互いにリスクシェアをしてはいかがか。NPOの基本は予約。即時性、緊急性はタクシーの得意分野だ。移動困難者の送迎に対し、運行をタクシー、介護ヘルプをNPOなど両者が補い合う形で連携シェアするのも方法では」と独自のアイデアも披露する。
現行の有償運送登録制は「利用者には使いにくく、運行事業者には事務が煩雑。しかも料金制度に縛りが多い。過度な規制は改善し、利便性向上へ運動したい」と問題意識をのぞかせる。
NPOボランティアの福祉輸送について「他のボランティアに比べ、車の運転リスクが壁になることが多い。担い手不足がまん延している」と難しさを指摘しながら、NPOの役割を「市民とともにあるのがNPO。暮らしの視点から社会に発信していくこと」と捉える。大所帯組織のかじ取りについて「各地域の現場の現実を見える化し、オープンにするところから始めたい」と意欲をみせる。
地元千葉県で移動支援ネットワークちば理事として市川市、柏市の福祉有償運送運営協議会の委員を務める。小3の双子の男女、浦安市職員の夫人と同市で暮らす。
【プロフィール】1972年生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒。介護福祉の専門誌記者などを経て現在、千葉県の生活協同組合に勤務。同県船橋市出身。37歳。
『《全国移動ネット総会》新理事長に中根氏』(東京交通新聞2009.6.15)
NPO有償運送の全国組織・特定非営利活動法人 全国移動サービスネットワーク(全国移動ネット)は7日、横浜市のオルタナティブ生活館でNPO法人化後3回目の通常総会を開き、2008年度事業報告・決算を承認、誰もが自由に移動できる社会を実現するための中期ビジョンを描く2009年度事業計画・予算を決めた。役員改選で
新理事長に
中根裕副理事長が選任された。
副理事長に
笹沼和利(埼玉県移送サービスネットワーク)、
杉本依子(NPO法人ハンディキャブゆずり葉)、
河崎民子(NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワーク)、
柿久保浩次(関西STS連絡会)の4氏。
中根新理事は「国の権限の地方移管に対し危機感が強い。
現状のまま移管するとローカルルール(運営協議会で独自に決める上乗せ基準)の
縛りが強まる懸念がある」とし、「3〜5年のスパンで取り組んでいる中期ビジョンの具体化を推進させたい。また都市部と地方部では課題が異なり、それぞれの問題点を浮き彫りにしていきたい」と抱負を語った。
国土交通省の奥田哲也自動車交通局旅客課長らが来賓出席。「もっと知ろう地域交通予算」をテーマに首都大学東京の吉田樹助教による学習会も行われた。
『《練馬区の有償運送運営協》NPO申請協議未了 珍しいケース』(東京交通新聞2009.6.8)
NPOによる有償運送の新規登録事案について1年越しで協議してきた練馬区福祉有償運送運営協議会(会長=岩田高幸・健康福祉事業本部福祉部地域福祉課長)が、協議をいったん打ち切ることを決めたことが明らかになった。
料金設定で継続協議していたが、申請者側の連絡が途絶えたのが直接の理由。同運営協は「門戸は開かれており、申請の意思表示があれば改めて協議する」(岩田会長)としている。長期に協議しながらも途中で協議未了となったケースは全国的にも少ないとみられる。
協議対象の団体はNPO法人なごみ(中川博三代表)。練馬区によると、昨年5月の申請時、「出庫〜帰庫」の料金体系だったが、8月の協議で「乗車〜降車」の体系に改め、迎車料金を15分ごと500円加算に設定したいとした。団体側は「経費に見合うよう迎車料金を設定したが赤字。和光市ではこの料金体系で運行し、できれば崩したくない」としたが、運営協からは「タクシーの迎車料金は固定料金で帰庫料金には適用されていない」などの意見が出て、11月に継続協議。今年2月に運営協から団体側に委員の各意見が通知されたが、団体側から音さたがなくなり、5月の運営協で協議をいったん打ち切ることが決まった。
同運営協は、タクシーから佐藤雅一氏(東旅協)、山下晴樹氏(全自交東京地連)、NPOから伊藤絵利子氏(腎臓病連絡協議会すずらんの会)などが参画。設立当初より活発に協議がなされ、同区内で14の有償運送団体が登録されたが、協議未了となったのは初めて。
『新たなSTS構築模索 全国の移送NPO/民主党・国交省と意見交換』(東京交通新聞2009.5.25)
民主党は15日、参議院議員会館で全国のNPO有償運送団体や移動サービスを利用する障害者と意見交換した。昨年12月に続く2回目で、国土交通省の自動車交通局、道路局、総合政策局から係官約10人が出席、質疑応答した。党側から田名部匡省・参院元国土交通委員長、谷博之・党障がい者政策推進議員連盟会長、小宮山泰子・党障がい者議連事務局長、大河原雅子・企業団体対策委員長代理らが出席。
NPO側の発起人は竹田保・日本移送移動サービス地域ネット連合会(J−NET!)理事長。長谷川清・移動支援フォーラム理事長、越谷秀明・青森県移送サービスネットワーク代表、伊藤寿朗・
移動サービスネットワークみやぎ理事、笹沼和利・埼玉県移送サービスネットワーク会長、猪野裕子・千葉県移送サービス連絡会代表、水谷克博・愛知県ハンディキャブ連絡会副代表(日本NPO救急搬送連合会理事長)、今福義明・DPI日本会議交通問題担当常任理事、山本憲司・全国移動ネット理事、伊藤みどり・同事務局長、福原秀一・市民福祉団体全国協議会事務局員らが参加した。
NPO側から運営協議会の改善、移動困難者ニーズの把握、地方交通のバリアフリー化、緊急経済対策での措置、高速料金割引の見直しなどについて事前提示された項目をもとに国交省側と質疑応答した。
移動支援フォーラムは、市民が自発的に行う互助活動に対し道路運送法を適用しないことや移動量を数値化し達成目標を設定することなどを盛り込んだ内容を書面提案した。
意見交換終了後、参加NPO間で非公式に協議。「国交省のガイドライン設定から5年、制度化されたが利用当事者や送迎NPOは身動きがとれない。運営協が改善されてもタクシーとの綱引きが続き徒労感ばかり広がる。無駄な労力を費やしている場合ではない」といった問題意識を共有した。DPI会議の今福氏は「STSはバスやタクシーの補完ではなく、公共交通機関そのものだ。バスやタクシーと相まってSTSが地域の公共交通に位置付けられるようSTSの解釈を捉え直すべき」とし、移動支援フォーラムの長谷川氏は「地方分権の流れも踏まえ、市民が自由に参加できる当初の姿に立ち返るべく新しい枠組みを改めて提案していくべき」などと述べた。
NPO:運営協設置率低い/国交省:全自治体に周知へ
民主党の意見交換会での主なやりとりは次の通り。
竹田・J−NET代表 NPOの移動サービスの改善だけが今回の意見交換の目的ではない。どうしたら市民が自由に移動できるようになるか、そこを追求したい。
国交省 運営協は現在、全市町村の約6割で設置されている。上乗せ基準は適切に見直したい。
竹田氏 有償運送の国の権限を地方に移譲する話があるが、国が最低限を保証するナショナルミニマムの観点はどうなのか。国がある程度決めないと不安だ。
国交省 権限委譲の勧告がなされたが、地域格差が広がる懸念は聞いている。国交省の方から進んで委譲する気はないが、現状ではフォローアップしながら前向きに対策を講じていくとしか言えない。
笹沼・埼玉ネット会長 運営協は5年経ってまだ40%が未設置とも言える。
谷・民主党障がい者議連会長 いつまでに運営協を全自治体で設置すると具体的な目標を置けないか。
国交省 運営協の設置では自治体が先ず有償運送の必要性があると考えるかがポイントになる。必要性を判断しようとしていない自治体は問題で判断を求めていきたい。
越谷・青森ネット代表 秋田や岩手では(有償運送の)ネットワーク団体がないので必要な情報が伝わっていかないが、必要な情報なら自治体にも漏れなく伝えてほしい。
国交省 どんな形であるにせよ、全自治体に情報が伝わるようにしたい。
小宮山・民主党障がい者議連事務局長 政権を取ったら移動困難者のニーズを把握し、運営協を開かせることを約束する。
水谷・愛知連絡会副代表 隠れたニーズを把握する方法を考えてほしい。国交省と厚労省の共同事業として把握の仕方を考えてほしい。
今福・DPI会議常任理事 青森や長崎などの公営バスは実質的に車いす利用者を乗車拒否している。こうした会社は補助金の対象から除外してほしい。
国交省 検討する。
『《有償運送制度》国土交通省、近く改正通達/運送対価など統一見解』(東京交通新聞2009.5.18)
| 【有償運送の改正通達で示される統一見解】 |
・上乗せ基準=適時適切に内容を検証
・運送区域=広域設定も可能
・旅客の範囲=区分追加は届け出
・複数乗車=透析や障害者の施設送迎に限定されない
・運送対価=「タクシーの2分の1」は目安で上限ではない |
国土交通省は近く、自家用有償旅客運送制度を改正する通達を地方運輸局、全国ハイヤー・タクシー連合会、全国福祉輸送サービス協会などに出す。各地の運営協議会で取り扱いが分かれている独自策定の上乗せ基準(ローカルルール)、運送対価、旅客の範囲などについて統一見解を示すもので、上乗せ基準は過度の制限を加えるものでない限り容認する一方、適時適切に合理性を検証することをうたう。運送対価の「タクシー上限運賃のおおむね2分の1」については目安であり、上限ではない旨を明記する。赤字で運営できないNPO有償運送団体による料金値上げ申請が各地の運営協に提出されそうだ。
今回の通達では、2006年10月の道路運送法改正で有償運送登録制度が設定されて初の制度変更を示す。国交省は自家用有償旅客運送フォローアップ検討会(主宰・自動車交通局旅客課長)を設置、タクシー業界、NPO有償運送団体、自治体などを集め、新制度の問題点について協議してきた。通達に盛った統一見解の内容は14日のフォローアップ検討会で最終報告され、了解された。
柱は、@国交省の制度化時の見解とは別に地域特性に応じて定めた上乗せ基準に対する見解、A運営協で解釈と運用上の疑義が指摘される▽運送区域▽旅客の範囲▽複数乗車の必要性▽運送対価▽協議会提出の書類の取り扱いに対する考え方の整理、B制度上の負担軽減。
上乗せ基準は、有償運送を過度に制限を加えているケースがあるとの指摘があり検討。通達では「有償運送に過度な制限を加えるものでない限り、排除されるものではない」としながらも、「ルールの前提となる状況が変化しているにもかかわらず、長期間見直さない」「個別事例の取り扱いを他の事例を吟味せず一律のルールとして適用する」など過度の制限を加えているケースは適当ではないとし、こうしたケースは移動制約者の状況、タクシー等公共交通機関の整備状況、有償運送の運営実態――など適時適切に検討、合理性を検証するとした。
運送区域については、原則、運営協で協議が調った市町村単位とし、複数市町村や都道府県単位の運営協では市町村を越える広域的な運送区域の設定が可能としている。
旅客の範囲は、登録後に区分を追加する範囲変更は軽微な事項の変更届け出として、変更日から30日以内の届け出で足りる。旅客の範囲の確認方法については、@判定組織を設置し判断、A運営協事務局で判断、B運送団体が会員登録時に書面を確認し運営協事務局で判断、C運営協で判断――の事例を添付する。
複数乗車の必要性については、透析患者輸送、知的・精神障害者の施設送迎は複数乗車が認められる代表事例にすぎず、これに限定されないとして事例紹介する。
運送対価は、タクシー上限運賃(ハイヤー除く)のおおむね2分の1の範囲内について、実費の範囲内で営利目的ではない妥当な範囲であることを前提に「運送の対価の目安であり、上限として定められているものではない」と明記。タクシー運賃の2分の1を超える料金を設定する場合、運営協で説明し合意があれば値上げできる。
運営協への提出書類は「申請者の負担軽減にも十分配慮」するとした。このほか制度変更は、運行管理者の専従責任者に変える▽登記事項証明書で確認できる役員名簿の省略▽市町村が有償運送を委託する場合、市町村職員からの運行管理責任者の選任を不要とする――など。
《報道資料ファイル》